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251日目 魔法構築学:陣造変質層について

251日目


 笑い声で目覚める。ギルのベッドや枕から妙な高笑いが聞こえた。どうやら、奴の爪がふれたところが笑いだすらしい。今日は実に平和だ。


 ギルを起こして食堂へ。パレッタちゃん、ギルの腕を無理やり取ってヴィヴィディナを撫でさせていた。ヴィヴィディナがいつも以上にヤバそげな笑い声を出していたけど、そんなのもう誰も気にしない。


 あ、ミーシャちゃんが『むぅ~っ』ってパレッタちゃんを見ていたけど、『……このかんじ、ヴィヴィディナの第二のママ?』ってパレッタちゃんがつぶやいたとたんにさっと目を逸らしていた。『さすがにパパを考えるとありえないの』って言ってたけど、いったいどういう意味なのだろうか?


 なお、ギルは今日も『うめえうめえ!』ってジャガイモを喰っていた。触れたジャガイモがみんな笑いだすんだけど、食われる瞬間に『ギャァァァァ!』って悲鳴をあげて精神的に悪い。ロザリィちゃんも『うぷ……っ』って口元を押さえていたし。そんな姿もマジプリティだけど。


 今日の授業はシューン先生の魔法構築学。『ミラジフ先生にゲロったって本当ですか?』と聞いたところ、『……記憶にないし、前々から挨拶してもシカトされてたんだけど、その日から挨拶したら思いっきり睨まれるようになったんだよな。あと、教務会議の時も目を合わせてくれない』との回答が。個人的にはもっとぶっかけてほしいものである。


 さて、今日は陣造変質層について学んだ。なんでも、『陣造』と言う行為そのものが魔力への干渉であるため、ただ『魔力を所定の形状に仕上げる』以外にも影響を与えてしまうそうな。以下にその概要をまとめておく。



『裂造時には裂造仕上げ面も魔度が高くなり、また魔法刃では被裂造材がある程度滞留して裂造方向に移動するため、仕上げ面近傍では被裂造材が流動して元の材料と異なった性質の層を形成する。これを陣造変質層と呼ぶ』



 かなり短いけどこんなもん。要は陣造しようと削ったところだけちょっと性質が変わりますよって話。ただ、物によってはこの変質層の影響が大きく出たり、あとこの変質層をあえて作るように裂造することもあるから注意しましょうってことだ。


 ちなみに、この変質層そのものの説明は次回にやるとのこと。なんか今日はちょっと職員室で会議をするらしく、授業はだいぶ早めに終わった。下手したら出欠取る時間のほうが長かったんじゃないかって錯覚するレベル。


 夕飯食って風呂入って雑談して今に至る。今日は日記に書くことが少なくてびっくり。ロザリィちゃんとイチャイチャしたりもしたけれど、特別だけど当たり前のことになってきて、わざわざ日記に書く必要もないように感じてきた。ま、たぶん明日からは普通に書くと思うけど。だって幸せすぎてびっくりするくらいなんだもん。


 ギルは今日も大きなイビキをかいている。シンプルにネズミの尾っぽを詰めてみた。今日はすっきりまとめられてなんかうれしい。グッナイ。

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