22日目 調合とアクアカーニバル
22日目
ギルの枕もとでヒィヒィと変な泣き声を出す異常固形物を発見。トイレに流す。ばっちぃ。
今日は休日。よく晴れていて実に気持ちがいい。気分が乗ったので、食堂でサンドイッチを貰って外のベンチで食べた。朝の日差しと涼やかな風が最高。隣にロザリィちゃんがいればもっと良かった。
そのまま流れで栽培スペースへ。ナエカ、コケウス、ヤカツはもう完全に定着しており、空きスペースを侵食しつつある。調子に乗った血の気の良いものから摘み取る。大人しくしていればもう少し長生きできたものを。
リシオはぼちぼち。根を這わせているらしいのは確認できたけど定着したってほどでもない。コケウスたちほどの生命力はないため、ある意味当然かもしれない。こいつが量産体制に入らないと美容液が作れないので愛情を多くこめてみる。
リンゴは小ぶりのものが三つほどで来ていた。一つ収穫して食べてみたらまだちょっと酸っぱい。育て方が悪かったのか、それともまだ成長しきっていないのかはわからない。もう少し様子を見ることにする。
カミシノはいいかんじ。俺の苗も割と大きくなってきた。ギルのヤツはもっとでっかくなってたけど。樹勢を削ぐという目的で枝をポッキリ折る。決して腹が立っていたわけではない。このまま順調にいけば葉、花、実、枝と四種類の魔法材料が手に入る。大切に育てよう。
虹夢花(赤)を植えた。触手処理するまではまだまだ時間がかかりそう。
午前中をそんなかんじですごし、午後は魔法薬の調合に時間を費やす。こないだと同じ風邪薬とさらにリシオを混ぜたお子様風邪薬。あと回復薬も。一個だけ、謎コーティングが施されたノームの爪を混ぜる。アエルノチュッチュの連中が使う呪いを込めておいた。
作業中、アルテアちゃんがやってくる。彼女もお小遣い稼ぎのために薬を調合したかったらしく、やり方を教えてくれと言うので丁寧に教えてあげた。手間賃ってわけじゃないけどポルナっていう消炎作用のある葉っぱをくれた。ラッキー。
せっかくなので互いの持っている材料をそれぞれ使って薬を作る。低級のヘボいのだけど風邪薬、消炎剤、解毒薬がいっぱい作れた。
作製分の一割をクラス財産に、売却による利益の二割をクラス資金に、八割をそれぞれで折半した。儲けとしては微妙なところだけど、後々に大きな利益につながると信じたい。
夕飯を食べていると煤だらけのポポルとギルに遭遇した。近くの山で鉱石を採取していたらしい。ギルが肉体労働を全般的に請け負い、ポポルが狭いところで活動したそうだ。ポポルからギルの分の利益の管理を任されたのでヤツのボックスとクラス財産にぶち込んでおく。
汚れた二人を手っ取り早く洗浄するために風呂場でアクアカーニバルを開く。クラスの男子総がかりで水をぶっかけまくる。滑って転んだフィルラドがギルのケツに顔面ダイブしていた。汚れが落ちた後でよかった。
気持ちよさそうにイビキをかくギルの鼻に畑で見つけたサン・ドロップを詰めた。みすやお。




