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169日目 ジャンプダウン&激おこジオルド

169日目


 ギルの頭からキノコが生えている。あの試験片、なんだったんだろうか?


 ギルを起こして食堂へ。休日なので人が少なく、ゆったりとエレガントに食事をとることに成功する。ヒナたちがピーピー騒ぎながらギルのジャガイモを喰いまくってたけど。


 そのギルだけど、頭のキノコをもぎ取って千切り、ジャガイモと混ぜて『うめえうめえ!』と食っていた。アルテアちゃんが『……食べていいものなのか?』と首を傾げ、ミーシャちゃんが『キノコ程度でどうにかなる胃袋をしてないから大丈夫なの。毒キノコでもおいしそうに食べてくれたの』と断言する。つーか、食わせたことがあったのか。


 午前中はクラスルームにてステラ先生の宿題を片付ける。レポートってよりかは感想文に近かったため、そんなに時間をかけずに終わらせることができた。宿でも書いてた業務日誌の応用……っていうか、普段からこの日記を書いているからこの手のものには慣れている。


 昼までちょっと時間が空いたため、ロフトにてちゃっぴぃ、エッグ婦人と六匹のヒナたちと遊ぶ。魔力マーキングを施したボールを投げ、俺のところに持ってきたやつが勝ちってやつ。


 わざわざ魔力マーキングをする必要がなかったことに後から気づき絶望。あの時の俺はちょっとどうかしてた。でも、みんな楽しそうだったし結果オーライ……なのか?


 使い魔たちと遊んでいたら、『そろそろご飯だよーっ!』とロザリィちゃんのプリティボイスが聞こえてきた。あふれ出る新妻感にドキドキを隠せない。


 なんとなくカッコつけたい気分になったので、ロフトからしゅたっと飛び降りてみたら、『めっ!』と叱られてしまった。そんなお顔もマジキュートでもっと叱ってほしかった。


 でも、『子供っぽいところも大好きだよ♪』と頭をポンポンしてくれて超うれしかった。俺、ロザリィちゃんのためなら赤ん坊にでもなんにでもなれる自信がある。


 ちなみにエッグ婦人は普通に飛んで降りた。ちゃっぴぃも羽をぱたぱたして降りた。ヒナたちはケツをフリフリしつつ、いかにも飛んでます的に翼をはためかせながら浮遊魔法陣でゆっくり降りてきた。グリルだけ潔くジャンプした格好で浮遊魔法陣に乗ってたけど。


 午後は製図の課題を済ませる。ただただひたすらに心を無にして作業を進めた結果、自分でも驚くことに夕方遅くに終わらせることができた。キート先生が言ってた通り、普通に魔法陣を描くだけであれだけの作業量はあったらしく、見かけよりもはるかに中身は簡単だった。


 夕食後の風呂場にて、ギルの頭を洗ってやっていたら(変な意味はない。あいつは洗い残しが多いため、ちゃんとやらないと同室の俺が迷惑するのだ)、また新しくキノコが生えているのを確認する。


 どうやら風呂場の湿気に反応したらしい。とりあえず湯あみをしていたエッグ婦人に与えようとしたら、ヒナをキレイキレイしていたフィルラドに『ウチのエッグ婦人にヘンなもの食わせるんじゃねぇッ!』って容赦ないケツビンタをされた。解せぬ。


 その後、ちょっと仕返しをしてやりたい気分になったので、ポポルに『ハゲプリンやるから協力してくれ』と頼んで連射魔法で石鹸を超アワアワにしてもらい、フィルラドの足元へと打ち込んでもらった。『俺こういうの結構好きだぜ!』とポポルも超ノリノリだった。


 が、フィルラドの野郎はさっと避ける。超アワアワ石鹸は後ろを歩いていたジオルドにあたった。で、ジオルドは足を滑らせてギルの股間に顔面ダイブした。


 綺麗に洗った後でよかったと本当に思う。


 風呂上りに、なぜか激昂した龍王のごとく激おこなジオルドに三人まとめて具現魔法により生み出されたチクチクイボイボマットの上で正座させられた。超理不尽。


 だいたいこんなもんだろうか。ほぼ一日中課題をやっていたからか書くことが少ない……って思ったけど、日記の最初のほうはもっと少なくて愕然とする。これが慣れというやつか。


 そして、今更ながらエッグ婦人をドクター・チートフルに見せに行くのを忘れていたのを思い出した。まぁ、今日一日普通に動いていたから明日で大丈夫だろう。


 俺の動きをまんまコピーして課題を終わらせたギルは今日もぐっすり大きなイビキをかいている。明日はオリジナル魔法陣のところだけやり直させようと心に誓う。とりあえず、鼻にロフトの上で見つけた稚児の夢を詰めてみた。グッナイ。

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