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160日目 魔法構築学:概要?

160日目


 安定の異常魔力波。オステルだけは俺を裏切らない。尊敬と希望を込めて全力でアエルノチュッチュ寮へとぶん投げた。


 ギルを起こして食堂へ。今日は久しぶりにシリアルをチョイス。贅沢にたっぷりとミルクをそそぎ、何種類かをミックスした俺オリジナルにして食べてみた。たまに見つかる干しぶどうがなかなかにグッド。


 食べている途中、ちゃっぴぃがやっぱり机の下から俺の膝に乗ってきて『きゅーっ!』とか言いながら手づかみでシリアルを食べ始めた。そのせいで机の周りがべしょべしょ。しょうがないからスプーンでちゃんと口に入れてやった。どうせならロザリィちゃんに『あーん♪』ってやってもらいたかった。


 そうそう、なぜかアエルノチュッチュ寮で異常魔素雰囲気が発生したらしい。で、その影響かどうかは不明だけどアエルノの連中はみな容赦ない腹痛に襲われているとのこと。


 そのせいか牛乳が余りまくっていたんだけど、ギルが『俺この牛乳もらっちゃうよ!』とか言ってジャガイモのミルク浸しを『うめえうめえ!』と食っていた。


 今日の授業は魔法構築学。担当はローブをズボンにインしたシューン先生。基礎魔法材料学ほどではないとはいえ、この授業も再履が多くてびっくりする。席が少ないから超ぎゅうぎゅうづめ。


 でも、『お隣失礼しまーす♪』って座ってきたロザリィちゃんと密着できてうれしかった。マジで授業中ずっと柔らかい感覚を左肩に感じるんだもん。逆隣がガチガチ&若干汗臭いギルじゃなければ最高だったのに。


 で、授業に入る。担当がシューン先生だけあって内容は基礎魔法概論の発展みたいな感じらしい。基礎魔法概論では理論だけに着目していたけど、魔法構築学ではそれに加えて現実的な問題にも取り組んでいくとか行かないとか。


 今日は概要だけだったので、内容はほとんどなし。つーか人数が多すぎて出席採るだけでかなりの時間を使ってしまっていた。しかもシューン先生、出席採るのがめっちゃ遅い。たぶん、番号後ろのやつは呼ばれるまでカードゲームをしていたと思う。


 あと、『先生、夏休みに家族と一緒に旅行に行っちゃったよ。そしたら、自称世界一の魔法使いのおっさんが実演ショーとやらで裂造魔法陣を作っていてね。魔塵はクソだわ適当なことばっか言うわであまりにもひどかったから、いろいろ大声で突っ込んでやったんだけど、それ以来娘も奥さんも口きいてくれないんだ』ってシューン先生がぼやいていた。


 それって魔系じゃなくて大道芸人じゃね? 完成した魔法陣で芸をするタイプのアレだよな? 俺、何回かそれでファイアーアートとかウォーターアートしている人を見たことがある。シューン先生の空気の読めなさって生粋のものだったのか。


 夕飯喰って風呂入って雑談して今に至る。雑談中、ちゃっぴぃがエッグ婦人と遊んでたんだけど、ヒナたちに尾っぽを突かれて涙目になっていた。多分じゃれついていただけだとは思うけど、あいつらの中でのヒエラルキーってどうなってんだろ?


 ちょっと短いけど、製陣の宿題をこなしたいから今日はここまでにしておこう。ギルは普通にバカでかいイビキをかいて寝ているが、来週までに仕上げられるのだろうか?


 今日は窓のところに張り付いていたカナブンを鼻に詰めておいた。悪く思うなよ……とカナブンに心の中で謝っておく。グッナイ。

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