102日目 触媒反応学:テスト対策総復習
102日目
なんか大きな物を引きずったような跡が窓まで続いているんだけど。
今日はちゃんと起きていつもの時間に食堂へ行った。テスト一週間前に入ったからか、眠そうな顔をしているやつが多かったのが印象的。あと、ロザリィちゃんが極上の笑顔で『おはよう、お寝坊さん!』って言ってくれて超幸せだった。ロザリィちゃん特製のカフェオレもマジデリシャスだった。
『毎朝ロザリィちゃんのカフェオレを飲みたい』って言ったら、『ふしゅぅぅ……!』って真っ赤になったのが超キュート。抱きしめたい衝動をこらえるのが本当に大変だった。
なお、ギルはいつも通りジャガイモを『うめえうめえ!』って喰ってた。ふと思ったけど、なんで俺は律儀にギルの朝食の内容まで日記に書いているんだろう?
今日はヨキの触媒反応学。ヨキの野郎、奥さんと仲直りできたらしくいやに機嫌が良かった。『やっぱ嫁さんは最高やで~♪』とか、その年で変に惚気られても反応に困る。
内容は今までの総復習。期末だから中間がダメだった人は頑張って挽回しろって言ってた。『ま、期末のほうが難しいから中間ダメなやつは期末もダメだろうけどな~♪』とか付け加えたのにすごく腹が立ったので、偶然ポケットに入っていたルマルマキャンディを渡した。
ヨキのヤツ、うかつにも『おっ、ありがとさん!』とか言いながらその場で食べてくれた。ワクワクしながらしばらく待つと、『なんかすっげぇテンション上がってきた!』と軽度の興奮状態が確認された。当たりでもなければハズレでもない微妙なライン。はっきり言ってつまらない。
が、そのテンションの赴くまま期末のテスト問題とほぼ同じ形式の章末問題を教えてくれた。超ラッキー。
みんなが必死にメモを取っている間もヨキのテンションはアゲアゲで授業の終わりにはダンスを踊りだしていた。教師が授業中に遊びだすとか、この学園はどうなっているのだろうか。
夕飯食って風呂入って雑談して今に至る。雑談中はみんなと一緒にテスト勉強に励んだ。あと、こないだの二の舞になるのも嫌なのでテスト後の打ち上げについても軽く触れた。
グレイベル先生、ピアナ先生も誘うからお酒も用意しておいた方がいいかもしれない。とりあえず、ポテトとコーンとさくらんぼだけは大量にあるから、揚げ物とデザートには困らないだろう。明日あたり、おばちゃんに依頼してサイドメニューを頼んでおきたい。
クラス資金もだいぶ溜まっていたし、うまくいけば狩りに行かずとも肉を確保できそう。いや、ストレス発散のためにも狩りはしたほうがいいのか? ハゲプリン用の卵も集めてもらえたらいいなぁ。
昨日に続き、珍しく日記が短めだ。授業内容がないとこうもスッキリするのか……と思ったけど、書き始めたころは内容があってもこれくらいの文章量だった。
慣れるにつれて詳細に書くようになったってことだろう。書かなくなったことも増えてるはずなんだけどね。
勉強疲れからか、ギルのイビキは殊更に大きい。結局三か月以上かけてもギルのイビキを止められる材料には出会えなかった。一縷の望みをかけ、いつぞやの熾天使の愛炎晶(の欠片)を鼻に詰める。みすやお。




