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本編 第六話


『──ッキャァァァアアッ!!』


 リリア達が悲鳴を上げる。英雄が慌てて辺りを見渡すと、三将軍の一人──シンが、真希那に向かって右手を向けていた。

 シンは、英雄の視線に気付いたまか、嗤いながら言う。


「何が神様だ! 虫ケラ風情が大口叩くからいけねーんだよ!」


 完全に、人を見下した口調。

 シンのその言葉を聞いた英雄は、頭に血が上り、負けることなど考えずに、エクスカリバーで斬りかかろうとした。が、その時──、


「──────〈鳳凰の神焔(フェニックス・フレア)〉」


 ──と、あまりにものんびりとした真希那の声が、荒野に響いた。シンも英雄も、驚いて真希那の方を見る。そこでは、ありえない光景が広がっていた。

 吹き飛ばされた真希那の左手の傷から、真紅の鮮血の代わりに銀の焔が溢れ出し、あっという間に左手を再生させたのだ。


『なっ──────っっっ!?』


 その場にいる全員が驚愕の声を上げる中、銀の焔で千切れたブレザーを再生させながら、真希那は呆れたようにシンに言う。


「あのねぇ……僕はこれでも神様なんだから、君みたいなヤラレ役に倒されるワケがないじゃない」

「なっ!? や、ヤラレ役だとっ!?」

「そう、ヤラレ役。残念だけど、君はそういう星の下に生まれて来たんだよ」

「……フ、ザケんなっ!! 〈ブラックゼニス〉っ!」


 真希那の言葉を聞いたシンは激昂し、いきなり右腕から巨大な闇の弾を放つ。

 英雄は、慌ててエクスカリバーを構え、光の障壁を展開しようとするが、それは間に合いそうも無い。一瞬にして、闇の弾が真希那を飲み込むかのように見えた。

 しかし──、




「……森羅万象、世界の全てを(くつがえ)せ。──神界剣 シンフォニアス」




 真希那がそう呟きながら、持っていた剣を引き抜いた瞬間。

 ──闇の弾が、反転(・・)した。



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