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終章 第四話
「すっげー美人!」「やっべ、マジでお近づきになりてぇ」「本当にキレイな人……」
いきなり騒ぎ始めたクラスメイト達に、俺は驚いてしまう。が、当の本人である魁座は得に気にすることなく、先生に自分の席がどこか聞いている。
中々に肝が据わっている人だな……と思っていると、飛び交うクラスメイトの会話の中から、とんでもない言葉が聞こえてきた。
「ねぇねぇ、そう言えば界演学園って、隣の市にあるあの私立校でしょ? 確か、あの学園に凄いイケメンいなかったっけ?」
「あー、知ってる知ってる。あの凄いマイペースな子でしょ? 確か名前は……神代 真希那、だったっけ?」
「──────え?」
神代 真希那──〝機械仕掛けから出てくる神〟がこの世界にいるのか? いや、確かに高校生兼神様と名乗ってはいたが。
その名を聞いた俺は、思わず立ち上がり、会話をしていた女子に話を聞きに行こうとする。
が、それよりも早く。
魁座さんが、いきなり俺の前に立ち──そして、言った。
「久し振りだな、輝島 英雄」
「──は?」




