大体400文字で終わるドラゴン討伐劇
英雄でありドラゴンバスターであるローレンス=バルハウト。
彼はこの日、ドラゴンの住むというイタカ山へ足を運んだ。
彼は雲を貫かれた山の頂を目を凝らし眺めた。
これから、まだ見えぬあの場所に向かい、そこに住まう邪龍グスタフを討伐するのだ。
ローレンスが山から目を離し歩きだそうとした時、山頂から物凄い勢いで何かが飛んできた。
彼が剣を抜き構えると、それは倒すべき邪龍グスタフであった。
グスタフは止まることなく、ローレンスに突撃する。
しかし、あまりに勢いがつきすぎていた。
ぐさっ
ローレンスの剣は、龍の腹部に勢いよく突き刺さった。
あまりに綺麗に刺さったため、血が出る事も無く、邪龍グスタフは絶命した。
こうして、ローレンスは山を登ることなく目的を果たし、祖国へ帰還したのだった。
彼の長い人生の中でも、最も早いドラゴン討伐であった。