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プロローグpart1

「とーやっ!」

 ゴスンッ!

「うぼぁqhぢっ!?」

 寝起き一発、効いたよ・・・。

「・・・ってーな・・・、なにすんだよ」

「いや、お金貸してもらおうかと思って」

「ん。いくらだ?」

「300・・・」

「あぁ、それなら―――」

「・・・万!」

「―――さっき廊下に落ちてたぞ」

「おう!りょうっっっかーーい!」

 すたたたたたーー。

 いっちゃった。

 あいつの名前は鼠十吹葉弓そとぶきはゆみ

 名前的には女の子だが、実は男の子だ。

 ・・・嘘だ。

 まぁ、短髪でボーイッシュな性格してるから、中性的ってとこかな?

 さて、ところで俺は今何をしてたんだっけか?

「とーやー・・・」

 と、頭を整理してるところに葉弓がのそのそと戻ってきた。

「落ちてなかったー・・・」

「だろうな」

「うきゃー!」

 飛び掛ってきやがった。

 が、寝起き後3分経過した俺の頭はちょうどいい感じで感覚が研ぎ澄まされているわ!

 ヒュッ!

「なにっ!?」

 ひらりとかわしてみせる。

 よし!ここでカウンターを―――

 キーーンコーーンカーーンコーーン

「・・・へ?」

 チャイムが牽制。

 そこでようやく俺は状況を把握した。

 ここは学校。

 今は昼休み、が、終わったところ。

 昼飯は・・・食ってない。

 次の授業は・・・

「あ゛、次って科学じゃn

 ずごしゃああああああああああっ!

「あ」

 葉弓の後ろ蹴りが俺に激中した瞬間だった。

 まさか当たるとは思っていなかったのだろうか、葉弓が口をあけて驚いてやがる。

「ごはぁっ!!!!」

 ばたん・・・

 その場に突っ伏す、俺。

「あ・・・やっべー・・・」

 ふ・・・ふふ、さすがに効いたぜ・・・・・・だがなっ!!

「ふっかつ!」

「お!」

 フッ、クイックリカバリーは特技の一つよ。

「ってゆーか、授業授業」

「・・・あ」

 冷静に諭す葉弓に、まるでアホやってたのは俺だけなような気がした。

 そこでもうひとつ気付く。

 教室に誰もいない。

「あれ? 何で誰もいないんだ」

「おいおいおい、今日は実験だって、朝に先生が言ってたでしょーが」

「何!?」

 もちろん覚えてなどいない。

 あわてて時計を見ると、授業開始からすでに5分経過していた。

「な・・・あー、くそー、まじかー」

 何ともいえない後悔に打ちひしがれる俺。

「あははー。まぁまぁとーや、そーゆー時もあるって」

「・・・ってゆーかお前、なんでここにいるんだ?」

「え? なんでって、・・・なにが?」

 ナチュラルに驚いてるよ、どうしてそういう反応になるんだ。

「あ、もしかして~。朝のショートホーム寝てたでしょ?」

「もち」

 親指立てて元気に返事。

「あー、やっぱり。じゃあ説明してあげるね~。」

「ん、説明? 何の?」

「いいから聞く! ・・・えっとねー、とりあえずー、あ! そうそう、私今生徒会に立候補してるじゃんか?」

「ああ」

 そういえば、そんな話を聞いた気がする。

 確か、書記に立候補してたような。

「それでさ、ここの学校って結構生徒会に力入れてるじゃんか!」

「そうだな」

 そうなのだ。

 俺や葉弓はこの春高校に入学したばかりで、まだ学校生活の日が浅く、この学校のシステムは把握しきれていないのである。

 ただでさえ中学から高校にあがったばかり、ということもあって、少々てんぱってるし。

 が、この学校にはなかなかユニークなアレコレがあり、いくつかすごそうな行事やシステムは覚えている。

 例えば、ここの生徒会は通称『十二門じゅうにかど』と呼ばれていて、どこぞの漫画や小説を期待して集まった生徒たちによる過疎化した生徒会とはわけが違う。

 数年前になんとかっていう生徒会長が何か色々やって、現在は盛期を迎えているようで、ここ数年で地域でもその名が知れ渡るほどに活動をしている。

 それゆえ、生徒会入会希望者の競争率もかなり高い。

 葉弓もその生徒会に心引かれた一人で、まんまと立候補したわけだ。

 なお、ここの生徒会の入れ替え時期は6月と早い。

 ちなみに今日は6月17日でいわゆる『生徒会選挙』はもう終わったはずなのだが、なぜその話がもう一度持ち上がってくるのだ?

「で、さ。ついこの間生徒会選挙終わったじゃんか。その結果が出たんだよね~」

「お! どうだった?」

「それがさー・・・なんてーのかねー」

 歯切れが悪いな、何かあったのだろうか?

「んーと、何と言えばいいのか・・・言葉違うかもしれないけど、いわゆる・・・『同着』?」

「・・・は?」

「いや!だから!・・・同着?」

「・・・はぁ?」

「あー!もー!なんて言っていいか分かんないんだよ!要するに、まだ生徒会じゃないけどもうすぐで生徒会になれるかもしれないけど、ひょっとしたらなれないかもしれないけど、絶対に負ける気はないってこと!」

 『けど』が多い。

 もっと分けわかんなくなった。

「・・・まぁ、そのことは後でゆっくりということで。それが何で今ここにいることと関係しているんだ?」

「あー、うん、そういえばそうだったね~あははー」

 どうでもいいが、よく笑うやつだ。

 俺と鼠十吹葉弓は、別に小学校や中学校が同じだったわけではない。

 つい2ヶ月ほど前までは顔も知らない赤の他人だった。

 だが今は、多分クラスでも相当仲がよい。

 まぁ、この2ヶ月で何かあったのかといえば、・・・まぁ『何か』あったわけなのだが。

 今言う必要もないだろう。

「それでさー、色々あって私今ちょいーと自由の身なんだよね~♪」

 ニコニコ顔が2割り増しでこちらにブイサインを送っている。

 たぶんドヤ顔のつもりなんだろうが、いかんせん童顔のせいで無邪気に喜ぶ少女、もとい少年にしか見えない。

「なんでさ?」

 質問してみる。

「なんでだろうね」

 返された。

「まぁそーゆー訳で、私は今授業を受けなくてもいいのだー!」

「どーゆー訳かはこれっぽっちも分からなかったが、お前は今フリーなんだな?」

「そゆこと~」

「そうか」

 その後も「俺、昼飯まだ食べてない」とか「300万はなかったけど100円拾ったさ」とか他愛もない話が続く。

 最中、ふと我に帰り時計を見る。

 なかなか話し込んでいたらしい、授業時間がもう残り半分になろうとしていた。

「ん~、もう授業受けるって感じでもないな」

「あ、じゃあさ!ちょっと付き合ってくんないかな?」

「何を?」

「いいから!とりあえず生徒会室来てくれない?てか来い!」

「・・・ま、どうせ拾った空き時間だ。いいよ、付き合ってやる」

「よしっ!」

 小さなガッツポーズ。

 葉弓は体小さいから、小ささ倍増。

「じゃあ!いくか~!」

「おう」

 俺たちは教室を後にした。

いきなりすぎてわけ分からなかったと思いますw

行間無いしね。


とりあえず

あまりにもこれを読む上での情報が少なすぎるので

ここで当たり障りない程度に説明しておきます。


舞台は天上学園てんじょうがくえんという高校。

主人公の名前は、まぁもう少しで出てきますw

あえて言うなら、今は「とーや」です。

学年は1年。


これくらいかな?


ちなみに

この話は1篇がすごく短いです。

それだけw

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