『プレスマンとほかのシャープペンシル』
文房具屋が野生のシャープペンシルを狩りに行く季節が来ました。それがいつなのかは、詳しく聞かなかったので知りません。
高い木の上から世の中を観察していたプレスマンが、文房具屋の動きをいち早く察知し、ほかのシャープペンシルたちに、気をつけるよう警告しましたが、ほかのシャープペンシルたちは、プレスマンが妄言を吐いているのだと言って、取り合いませんでした。
プレスマンは、ほかのシャープペンシルたちが一網打尽にされるのを気の毒に思って、知り合いの速記者に、何とかならないものか、相談しました。
速記者は、プレスマンを家にかくまい、ほかのシャープペンシルには、文房具屋の手が迫っていることを呼びかけましたが、聞く耳を持たなかったので、結局、文房具屋に一網打尽にされました。
教訓:速記者の家に、必ずプレスマンがあるのは、こういうことだとか。