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【書籍化決定】万年課長の異世界マーケティング ―まったり開いた異世界広告代理店は、貴族も冒険者も商会も手玉に取る【第六回一二三書房WEB小説大賞 大賞受賞!】  作者: ぱげ
5章:放浪者(フローターズ)始動編

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◆63話◆ギルドへの報告

 馬車を降りると、太一は大きく伸びをする。

「んーーー、慌ただしかったな……。この後どうする? ギルドに報告しに行ったら、今日中に矢の補給しておく?」

「いや、矢は明日にするわ。私も今日は疲れたし、さっさと報告して宿でゆっくりしましょ」

「りょーかい」


 完了報告のためギルドへ向かうと、朝とは打って変わって混雑していた。

 ギルド前の広場も人が溢れており、依頼が上手くいって喜ぶ集団、逆に失敗して項垂れている集団、悲喜こもごもだ。


「やっぱりこの時間がピークだね」

「そうね。昨日は夕方だったけど、暗くなるころに街に戻ってくると、これくらいの時間になるものね」

 そんな集団を観察しながら、達成報告のためカウンター前の行列に加わると、15分ほどでカミラへと辿り着く。

 

「あ、タイチさんアヤノさんお疲れ様です! ひょっとしてもう依頼達成して来たんですか!?」

「うん。今日は一当てするだけの予定だったんだけど、思いの外調子が良くてね……」

「……そうなんですね」


 一瞬沈黙があり、その後周りをきょろきょろ見ながら小声で尋ねてくる。

 (確認ですけど、今日はリーダー種山盛とかって無いですよね?? あと何匹狩ってきましたか?)

 (今日はリーダー種はいないよ。数も昨日の半分以下で44匹だよ)

 (…………分かりました)

 

「では、依頼書と討伐部位をお願いします」

 一瞬笑顔が引きつるが、すぐに持ち直し依頼達成確認の作業に入る。

「はいはい。まずこっちが依頼書」

 太一は、封蝋で留められた依頼書をカミラへ渡す。

「で、こっちが討伐部位」

 続けてドサリ、とパンパンに膨らんだ袋をカウンター上のトレーへ置いた。


「ありがとうございます。討伐部位を確認しますので、少々お待ちください。サリー、数量確認お願~い!」

「わかりました~」

 カミラは袋を受け取ると、カウンターの裏にいる女性に声をかける。


 サリーと呼ばれた女性は返事をすると、裏から出て来てトレーごと袋を持ってまた裏へ下がっていった。

「少々数が多いので、念のため裏で確認させていただきます。はい、依頼書のサインは問題ありませんので、このまま回収させていただきますね」

 そのまましばらく待っていると、サリーが出て来てメモをカミラへと渡す。

 

 カミラはチラリと数字を確認して、ささっと紙に自身のサインを入れて再びサリーへと返すと、もう1枚紙を出してサラサラと数字を書いていく。

「コボルトの討伐部位を確認させていただきました。依頼主からの報告の通りの数量で間違いありませんでした。そちらを元に計算した報酬額の合計はこちらになりますが、問題ありませんか?」

 そう言うと、先ほど書いていた紙を太一へと見せる。そこには、今回の討伐報酬が簡潔にこうまとめられていた。

 

 報酬額

 ・達成報酬および討伐実績報酬:1,000

 ・F級常設依頼実績報酬:880(44匹)

 ・特別推奨依頼加算:440(44匹)

 ・合計:2,320ディル

 

 ポイント

 ・F級依頼達成:10

 ・F級常設依頼実績:88(44匹)

 ・特別推奨加算:44(44匹)

 ・合計:142

 

 Fランク依頼のわりに、やたらと実績報酬が多いため、悪目立ちしないためのカミラの配慮だった。

「うん、これで問題無いよ」

 カミラの配慮に感謝しつつ、太一が確認を終える。


「ありがとうございます。ポイントのほうはどう分配されますか?」

「前回俺の方に集中させてランクアップさせたから、今回は全部文乃さんのほうへお願い」

「かしこまりました。報酬のほうは最小枚数でのお支払いでよろしかったですか?」

「うん、それでお願い」

「ありがとうございます。それでは完了手続きと報酬受け取り確認、ポイント付与を行いますので、お二人のギルドカードをご提示ください」

 それぞれのカードを渡していると、裏から再びサリーが報酬を載せたトレーを持って出て来た。

 

 太一がそれを確認して受け取ると、カミラが手早く魔法具で各種処理を行う。

「それではカードをお返しします。アヤノさんも、まもなくEランク昇格なのでこの調子で頑張ってください。それと、人気の無い討伐案件を受けていただいて本当にありがとうございました!」

「いやいや、言うほど悪い依頼でも無かったし、いろいろ勉強になって良かったよ。しばらく似たような依頼受けるかもしれないから、またよろしく」

「ほんとですか!? ありがとうございます!!」


 最後は飛び切りの笑顔で見送ってくれたカミラに別れの挨拶をすると、二人はギルドを後にし宿への帰路についた。


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