???
?月?日(?)
0000時/自宅
「はい……はい……わかりました」
深夜零時。
通話を終えたスマホをデスクに置き、寝室の隣にある広めのウォークインクローゼットからデニムジャケットを取り出し、羽織る。
玄関にてスニーカーを履き、単車のメットを片手に玄関を潜り、外気を取り込みながら愛車に跨って息を吐く。
行くは夜道。
渦巻くは暗雲。
目指すはヘッドライトでは見通せない――、漆黒の闇。
◇
0240時/???
月光も星の光も差し込まない。
一寸先すら視えない。
闇が深すぎてわからない。
そんな場所に一人、俺は立っている。
自分は今どんな表情をしているのだろう。
俺は一年に四度、ここに来る。
深夜を選んでいるのは人目につかないためだった。
徹底的にひとりになりたいからそうしている。
耳に痛い沈黙だけを味わいからそうしている。
立ち尽くすこと早……わからない。
今の俺には時間を知る術がない。
文明の利器はすべて置いてきた。
本当は服を着ることすら煩わしいのだ。
「こんばんは」
突然背後から声をかけられた。
暗いから相手の風貌はわからない。
わかるのは俺の右背面、2mくらいの場所にその者は立っているということ。
そして、男性であるということ。
「こんばんは」
挨拶を返す俺は少なからず驚いていた。
何故なら此処は公に管理されている場所。
誰かと鉢合わせる可能性は数パーセントだがある。
しかしこんな深夜では限りなく無のはずだ。
「お約束が?」
俺は誰かと待ち合わせなどしていない。
誰かにアポを取ってここにいるわけでもない。
何かの誓約があってこんな深夜にやってきたわけでもない。
でも、約束はある。誓いは存在する。
「ええ」
我が答えを受けた背面の男はため息をついた。
やれやれ、しょうがないなといった風に。
そして再び俺に問いかけてくる。
二度とされたくもない、ムカつく問いを。
「誰とどんな?」
「失せろ」
男は去り、また静寂が帰ってきた。
身を屈めて膝をつき、両の手を合わせ、強く握り込む。
首を垂れ、深く息を吸い、浅く息を吐き、歯を食いしばる。
想念。意志。怨念。希望。呪詛。そのどれでもないナニカを言霊にして産み落とす。
「わがこつぁわがでせなでけん」
かかんなばけもん。
【あとがき】
とりあえずここまで。
続きは気が向いたら、もしくは反響があれば書く。




