第3話 幼年期編
ここは・・・?
私は確か神ルシフェルと話していたはずなんだが・・・
天井しか見ることができない。体もあまり動かすことができない。どうなっているんだ?
思案していると扉が開く音がした。
??「あらシオン目が覚めたのね。泣かないから分からなかったわ」
誰だか分からないが女性が声をかけてきた。
??「リディア。シオンの目が覚めたって?」
知らない男性も入ってくる。そして女性に抱き上げられる。
「私がママでこっちがパパですよ~」
どうやらこの2人が両親で、父がアルスで母がリディアというらしい。
両親ともに20代前半か・・・下手をすると10代にも見える外見だ。しかも美形と美人である。
父が銀髪で母は金髪のようだ。自分は鏡に映ったのを見たが、どうやら母親似のようだ。前世の容姿ではなく、かなり美形になりそうだった。
神ルシフェル・・・ナイスなチョイスだ!
そう思い天に祈った。幸か不幸か届きはしなかったが。
おむつなどを替えた後に、父は仕事に戻り、母は食事の用意をしに戻っていった。
メチャクチャ可愛がられて、ぐったりするかもと思っていたことは杞憂に終わった。
部屋はそれほど広くない。一般の家庭のようだ。前世の記憶はある。
そんなことを考えつつ、ステイタスを確認しようとステイタスと言ってみたが・・・
しゃべれないんだが?と考えながら頭でステイタスと呼びだしたら出てきた。
名前:シオン
職業:???
爵位:無し
LV:1
HP:5
MP:3
腕力:2
防御:1(30)
俊敏:1
知力:20
幸運:5
固有スキル:自動防御LV1、空間魔法LV1
固有スキル:絶対隠蔽LV1
スキル:初級魔法LV1、索敵魔法LV1
やばい・・・ルシフェルが見せたステイタスは成人したときのものだったか・・・それと爵位?そんなものは最初に見せられた時には無かったぞ。
そんなことを考えつつ、
これ下手するとすぐ死にそうなんだが・・・それと防御はともかく知力は隠蔽できるか?
取り合えずステイタスの隠蔽が可能かどうか試したところ、知力を5(20)に変更することができた。スキル関連も初級魔法以外は全て隠蔽した。
後はLVとスキルLVを上げるにはどうしたらいいんだ?おっとその前に絶対隠蔽したらどうなるかなっと・・・
その日アルス家は悲鳴に包まれた。赤ん坊が寝床から消えたのである。実際には動いていないのだが。
しばらく絶対隠蔽はやめておこうと心に誓った。