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異世界で好きに生きていいと言われたので、3つの願いをした  作者: 猫丸ストレート
第1章 3つの願い編
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第28話 卒業試験編

まずシオンは収納の中にあるもので、換金できるものを処分しようと考えた。これからは路銀も収納のスペース管理も重要になる。


一度冒険者ギルドを出たが、食料などを買い込んだ後に、シオン達は戻ってきた。


中に入ると、先程までごった返していたのとは打って変わって、閑散としていた。


これ幸いとばかりに、ギルドのカウンターに行き、素材を買い取ってもらいたいとシンディに相談する。


そうすると、ギルドの素材専用の買取り場があるから、案内してあげると連れて行ってくれた。


場所はギルドの裏手にあるので、中から繋がっている。


「ここだよ。ちょっと待っててね。今責任者のレジーナさんを呼んでくるから」


そう言って、シンディは責任者を呼びに行ってくれた。少しすると戻ってきて、シオン達のことを紹介してくれた。


ギルドマスターからも、目を掛けられているということも添えて。


レジーナは顔に傷があるウェアウルフの獣人だった。シオン達を見て、ついてこいと促し、買取りカウンターの方に入っていった。


シンディもシオン達が何を持ってきたのか気になったのか、ついて来た。


「この辺りに狩ってきた魔物を出せ。買取りできるか確認してやる」


そう言うので、収納魔法の中にいる魔物を取り出した。


「ドサドサドサドサー!」

「おいちょっとま・・・うわぁぁぁぁ!!」

「キャー!!!」


最初のはシオンが収納から取り出した魔物の音である。次にレジーナの静止を求める声?が上がり、

最後にシンディの悲鳴が上がった。


リシアは知っていたので、声は上げなかった。


「どれだけ持ってきたんだお前はぁぁぁぁ!」


出せと言ったから出したのに、なぜか怒られた。


取り合えず落ち着いて来たのか、鑑定を始めた。さすがプロである。シンディは端の方に行って座って休んでいる。刺激が強かったようだ。


「取り合えず・・・シルバーフォックスの毛皮と、レッドボアの肉、あとは・・・グレイトベアーだと!?しかも丸々が9体!?・・・ちょっと待て・・・お前これをどこから出した!?」


特に秘密にもしていなかったので、空間魔法が使えることを説明する。そして収納している間は時が止まり、劣化しないという事も伝えた。


「確かに状態はいい。倒してからすぐ血抜きもしている。これなら買い取れる」


そう言って、再び勘定を始めた。量が量なので、1時間ほど待たされた。


その間にシンディは少し気分が良くなったのか、フラフラとギルド本館の方に戻っていった。


「待たせたな。まずシルバーフォックスの毛皮だが、1匹に付き銀貨20枚だ。次にレッドボアの肉だが、これは1頭に付き金貨1枚。最後にグレイトベアーだが、これだけ状態が良ければ、1頭金貨5枚で買い取らせて欲しい」


以前グランが話していた買い取り価格は、爪が1本銀貨10枚。毛皮が金貨3枚。肉が銀貨50枚と話していた。そう考えると妥当な金額だろう。それでお願いしますと言うと、換金したお金を持ってきた。


「シルバーフォックスが48匹で銀貨960枚分で金貨9枚と銀貨60枚。レッドボアが7頭で金貨7枚。最後にグレイトベアーが9頭で金貨45枚だ。金貨61枚と銀貨60枚だが・・・今回は質も状態も良いものを持ってきてくれたからな・・・サービスで金貨62枚だ」


そう言って少し買取り金額を上乗せしてくれた。おそらくこれからも持ってきてくれよ!といった打算も少しは含まれているだろう。


シオンは換金したお金を金貨10枚のみ残し、収納魔法でしまい込んだ。


リシアもシルバーフォックス討伐には参加していたので、金貨を5枚リシアに渡す。


そんなに活躍できていなかったからと、辞退しようとしたが、一緒に戦ったのだからと説得すると、ありがとうと受け取ってくれた。


収納の中のスペースがほとんど空いたため、シオンの準備は整った。


リシアもさすがは伯爵令嬢・・・いい装備をしている。一応リシアに準備は良いかと確認すると、準備は万端よ!といい返事が戻ってきた。


シオンは馬車を探し、馬主に料金を支払って荷馬車に2人で乗り込み、リシアと共にサラキアの森に出発するのであった。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



荷馬車に揺られながら1日経ち、サラキアの森の途中の街道で、馬車から降りる。ここからは半日ほど徒歩である。


シオンは一応リシアの体調が大丈夫か確認する。すると、


「私は大丈夫。昨日もシオンが火の番をしてくれたし、ぐっすり眠れたから!」


それなら良かったと返答するが、シオンは思案する。


自分に対して警戒心が無さすぎではないだろうか・・・?と。いくら好きな相手でも、少しぐらいは・・・と考えてしまうシオンであった。


半日ほど歩き、サラキアの森が見えてきた。ただ前回と同じように日が暮れて来た為、森から離れた所で野営の準備をする。


テントを2つ作ろうとしたところ、1つでいいとリシアが言い張り、何かあったらラディスすまないと思いつつ、リシアの言う通りにした。


夕食の前に簡易風呂も作成する。今度は不満げのリシアを何とか説得し、別々に入るようにお願いした。


さすがに美少女と一緒の風呂はまずい。違った意味でまずい。最近違った意味で、リシアが積極的過ぎて辛い。


無事に風呂事変を突破し、夕食にする。リシアはすぐ傍に座り、2人で夕食を食べる。食べ終わって雑談をしていると、また頭を寄せて寄りかかってきたので、頭を撫でてあげる。


しばらくそうしていると、寝息が聞こえてきたので、テントに運び、そっと寝かせる。今回は自動防御をリシア本人とテントに4重に展開する。


シオンも疲れていたので、リシアの隣で横になりつつ、明日の事を考える。


貢献クエストは、確かに大事であるが、リシアを守ることを優先しなければならない。そうなると、MPは最低3割から4割程度は残しておきたい。魔法の連射はMP消費が激しい為、難しい。


ではどうするか?時間はある。ならばやることは持久戦しかない。一気に100匹などではなく、一回で20匹などの安全策だ。この森にいるのはグリーンワームだけではない。


素材を回収しつつ、安全マージンを取る。そして・・・リシアにも強くなってもらう。このプランが最善だろう。そう予定を立て、シオンは眠りにつくのだった。




それから1か月後・・・



「リシア!1時の方向にマダラスパイダーがいる!高さ3メートルの枝の陰に隠れてる!回り込んで倒してくれ!」


そう言うと3時方向に駆け出し、射程に入ったところで魔法を放つ。


「ウォーターカッター!」


高速の水の刃がマダラスパイダーに襲い掛かる。枝ごとマダラスパイダーは真っ二つにされて、地面に落ちてくる。シオンは周りの罠を解除してから、マダラスパイダーを回収する。そしてリシアに近寄る。


「お疲れ様。今日も調子がよさそうだね」


そう声を掛けると、


「シオンにばかり無理させられないからね!」


そう心強い返答が来た。頼もしい限りである。


そう話していると、索敵にグリーンワームが引っかかった。


「リシア今度は10時方向にグリーンワーム!距離200メートル」


リシアは今度は正面から突っ込んでいき20メートルの地点で魔法を放つ。


「ファイアーランス!」


グリーンワームの腹に直撃する。腹に穴が開きのたうち回る。さらにもう一発魔法を打ち込むと、絶命したのか動かなくなった。


リシアを基本的に前衛に配置し、シオンが指示を出し、魔物を次々に倒していく。シオンはMP管理だけを徹底し、索敵を切らさないように立ち回る。


このようにして、シオン達は冒険者としての経験を積んでいくのであった。



貢献クエスト


グリーンワーム討伐数・・・387/1000体








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