第1話 神界編
いくつか知りたいことがあったので、ルシフェルに質問する。
「今度行く世界はどうのような所か教えてほしいのですが?」
それに対してルシフェルは、
「ここに来た時に君の思考を読ませて貰った。時代的には中世ぐらいな感じだね。国もいくつかある。魔物も出没するし、ドラゴンなんている世界だよ。町で生活するもよし、冒険者ギルドなんてのもある。こういうの好きでしょ?魔法も当然あるよ」
そう返答してきた。
ふむ・・・それなら・・・
30分程度決めてしまおうと思った。なぜならこちらの考えはその間に決めてしまえば、ルシフェルは知ることができないからだ。それを知りえた場合は、ルシフェルが嘘をついたということになる。
「ルシフェル様。スキルをお願いしてもよろしいでしょうか?」
それに対して、
「ずいぶん早いけど良いのかい?まだ時間はあるよ?」
そう確認してくるが、かまわないと伝える。
「ではどんなものが欲しい?神の力が欲しいとか、全人類皆殺しにするなんてスキルはないよ。あっても授けられないけどね」
一応注意事項が入る。まぁそんな願いはしないんだが・・・
「では自動防御と収納のような魔法があれば頂きたいと思います」
それを聞いて思案するルシフェル。
「自動防御か・・・あるにはあるけど絶対防御じゃないよ?一般的な魔獣だったら何度か防げるけど、レベルが低いうちはそうだね・・・一般の剣士や騎士の攻撃を2度か3度受けたら壊れるよ?あと1度壊れて再度張り直すとなると、最初のステイタスだと1日1回が限度だね」
「収納に関しては・・・うんできるな。レベルが低いうちは100キロまでの物なら収納できる。レベルが上がればスキルも上がるから、もっと入れられるようになるよ」
ふとルシフェルが考える。
「君・・・3つの願いを2つしか言ってないけど、もう1つは・・・?」
もう1つはいざという時の為に取っておきたいと剛は考えていた。
「先に2つだけお願いして、3つ目はあとでお願いしたいのですが」
そうルシフェルに伝えると、
「そうか。たまに夢の中にでも出ることにするから、何がいいか決まったら、その時でもいいかい?」
それでいいと伝える。
「ではこんな感じにステイタスをしておくよ。確認してみて」
ルシフェルがステイタスを見せる。
名前:???
職業:???
LV:1
HP:100
MP:50
腕力:20
防御:15(30)
俊敏:15
知力:30
幸運:5
固有スキル:自動防御、空間魔法
ん・・・?何だこの()は?・・・一般のステイタスってどのくらいなんだろうか?
「一般の平均は10だから標準より少し上ぐらいだね。防御の右の()は自動防御の耐数値だから気を付けてね」
私は首を傾げた。まだ1時間経ってないし、何故こちらの考えが読めるのかと。ルシフェルに目を向けると、反対に目を反らした。ルシフェルを問い正した。
「嘘をついてすまない。君の人となりを確認するためだったんだよ。今度からは約束を守るから、許してくれない?少し追加でスキルあげるからさw」
何かちょっと軽い感じで言われたのでイラっと来た。その為、結局最後のスキルを依頼した。
絶対隠蔽
自分が発動したいと思ったときに発動。神であっても相手から思考、気配を読まれない。ただし相手に視認されている間は、思考は読まれないが、気配は薄くなるだけで完全には遮断できない。
こうして自分は異世界に飛ばされていった。