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桜色のネコ  作者: 猫人鳥


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楽しい時間

ハルさん視点です。

 圭君からクリスマスプレゼントとして、桜と猫の刺繍が入ったストールをいただきました。

 クリスマスプレゼントを渡し合おうという約束はしていなかったので、もらえたこと自体が驚きでしたが、まさか"猫"というポイントまで一緒だとは……

 なんとも嬉しい限りです!


 圭君と一緒にお昼ご飯を作り、一緒に食べ、今は一緒にブッシュ・ド・ノエルを作っています。


「ロールケーキはちょっと斜めに切った方が、断面をより木のように見せれて面白いですよ」

「こんな感じですか?」

「そうですね。あとはその切った方を上に乗せて、クリームで模様をつけていきましょうか」

「はい!」


 段々と木のようなケーキになってきました。

 以前圭君が、料理は見た目や盛り付け方によって、食べる人の食欲が変わると教えて下さいましたが、より木のように見せるほどに、美味しそうに見えてくるというのも不思議ですね!

 別に木を食べたいとは思わないはずなんですけどね。


「緑色のチョコもあるので、蔦とか葉っぱとかもつけてみて下さいね」

「おぉ~、面白いですね!」

「メレンゲで作ったキノコもあるので、これも是非使って下さいね」

「可愛いですね!」


 圭君が用意してくれていた飾りを使い、少しファンタジーな雰囲気のある木が完成しました!

 なかなかの力作です!


「記念に写真を撮りましょうか」

「はい」

「じゃあハルさん、ケーキを持って下さい」

「えっ! 私も一緒に写るんですか?」

「もちろんです!」

「それなら圭君も一緒がいいです!」

「そうですね、僕も一緒に映りますね!」


 わいわいと盛り上がりながら、楽しくブッシュ・ド・ノエルを作り終わり、気がつけばもう夕方です。

 楽しい時間が過ぎてしまうのは、本当に一瞬ですね……


「そろそろ夕食を作りますか? ケーキを食べる事を考えても、少し軽めのものの方がいいと思いますけど、折角のクリスマスなので豪華にしたいですね」

「そんな無理に豪華にしなくても、大丈夫ですよ?」

「いえ、ハルさんとの初めてのクリスマスですし、豪華にして、絶対に忘れないような大切な思い出にしたいんです」

「ありがとうございます」


 圭君は本当に真っ直ぐに言葉を下さいますね。

 それも、照れることもなく……

 言われる私はかなり恥ずかしいのですが、私もその言葉に応えていきたいですね。


「ローストビーフを作りましょう! さっぱり系にすれば、そんなに重くもないと思いますし。あ、ハルさんは苦手じゃないですよね?」

「苦手ではないと思いますけど……?」


 食べた記憶のないものなので、ちょっとよく分からないです。

 もともと料理には詳しくありませんし……


「僕がお肉の方を作るので、ハルさんはソースをお願いしますね。グレイビーソースが一般的ですけど、ヨーグルトソースの方がさっぱり系になってよさそうですよね。あ、わさびとかも……」


 ローストビーフを作ると決めたのは今なのに、頭の中でどんどんレシピを考えてくれていっているみたいです。

 でも、こういう時の圭君は本当に楽しそうで、見ていても全く飽きません。

 料理を作る事が本当に大好きなんですね。


「ちょっと食材が足りていないので、急いで買い物に行ってきます。20分くらいで帰って来れると思いますので……」

「そういう事なら私も一緒に行きますよ。だからそんなに慌てて走って買い物に行かなくても大丈夫です」


 今にも走り出しそうなくらいに、慌てて準備し始めた圭君にそういうと、


「ハルさんと買い物……」


と、圭君は固まってしまいました。


「えっと、私は一緒にいかない方がよかったですか?」

「そんな事はないですっ! 凄く嬉しいです!」

「それならよかったです」


 圭君は顔が赤くなっていて、照れているみたいです。

 さっきのああいう言葉を言う事には、全く照れないというのに、一緒に買い物は照れるんですね。

 圭君の照れポイントがよく分かりません。

 でもそんな圭君の事が、とても可愛く思えました!


読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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