エスパーへの憧れ
作戦は打ち切り、トコちゃんはフリーランスの飛行となった。
「あ、近くにミホちゃんがいる」
ミホちゃんのハリアーの前にふっとアランが現れた。
「うわっ、びっくりした、トコちゃんいつもながら早いね」
アランはトコちゃん仕様で金色の機体をしていた、レーダーでその位置をすべて把握している。
もう一つ秘密がアランにはあった。ワープするのである。これはトコちゃんのエスパーとしての実力を意味している。
ワープと言っても距離的には空軍基地から砂漠の果てまでくらいのもので宇宙戦艦ヤマトのようなワープではなく、寸簡移動と似たようなものだ。
かといってハリアーのようなジグザグの俊敏な飛行はできなかった。
ぶらぶらと偵察をトコちゃんは続ける事にした。
少し気を抜いて飛行をしていたせいで、YSSRの機体3機にいつの間にか囲まれていた。
「まずい」
急上昇、真空対処、飛行速度アップ、そして瞬間移動。
「逃げ切った」
砂漠は砂嵐のせいで先が見えないくらいに荒れていた。
「さすがに得体のしれないYSSR機を3機も相手にする暇はないぞ」と思い最後に瞬間移動をかけたのだ。
「ミホちゃんは大丈夫だったのかなあ、まあ、ハリアーなら心配ないか」
「そういえば新型インフルエンザが流行っているらしいなあ」
パイロットにインフルエンザは禁物だ。
「そういえば日乃本という国からワクチンが大量にアラバスタに供給されたとか言ってたなあ」
トコちゃんは独り言をブツブツと口走った。
この日乃本という国の医学はたいしたもので世界のトップクラスを邁進しているらしかった。
トコちゃんは日乃本国に少し興味があった。
JPOPだ。{ゲラップゲラップゲラップ...}
トコちゃんの頭の中でJPOPが鳴り響いていた
夢が溶けていく
「おはよう」「おはようミホちゃん」
「今日でこの学校ともお別れだね」
卒業式だ。
卒業だけ~が~理由でしょうか~会えなくなるねと右手をだして~
トコちゃんの頭の中で有名なJPOPが流れている。
エスパーに目覚めたのもこのくらいだっただろうか?
最初は予知能力であった、あっと驚くことがあった瞬間、老人の手がトコちゃんに差し伸べられるのである。
気のせいか次に千里眼に目覚めた。
ミホちゃんが悪い輩に追いかけられているのだ。
その瞬間サイコキネシスも目覚めその悪い輩を滅殺した。
「あ~今日もいい夢が見られますように」
さあDESIREの登場だ。
エスパーにも成れたことだし、明日からが楽しみだった。