夢の中の私
まだ主人公トコちゃんが学生だった頃のことから、夢についての論語的な話を進めていき、夢についての真実を明かすという論文です。
トコちゃん、もう起きないと学校に遅れるよ。
夢を見ていた、飛び起きた瞬間片頭痛が襲ってきた。
またか。
トコちゃんはよく寝る前に音楽を聴く、そして寝る。
音楽は数曲、おもにJPOPだ。
中森明菜のファンでレコード大賞も取ったDESIREを毎日のように聞いていた。
「まっさかさーまーにー落ちてDESIRE」
この部分を聞くと眠くなる。
最後はMISIAのEverythingだ。
あとJITTERIN`JINNのプレゼントもおきにいり。
そのせいか朝片頭痛があるのは?
いや、違う。夢だ。
夢の話をしよう。
睡眠というのは脳と体が交互に休息をとる。
夢はこの体が休息を取っているときに観るものだ。
皆さんは夢に色がありますか?
トコちゃんの夢には色があります、赤いバラであったり、黄色のテニスボールであったり。
でも色のない時もあるんです、モノクロ写真のように。
その違いは何か?鮮明さです、特に起きた瞬間片頭痛がするのがこのモノクロの時。
色あせた記憶、それが片頭痛という形になって出てくるのです。
色がシナップスに影響を与えるのでしょう、でも登場人物がその日によって変わってくる。
トコちゃんの夢に出てくる場所、それも日によって違う場所、そう、よく観る場所は昔住んでいた田舎の風景。
神社に田圃、見慣れたような道。
それとクリーンルーム。
え!クリーンルーム?
そうなんです、半導体を製造するクリーンルーム。
ちょうど阪神淡路大震災のあった年、それ以来しょっちゅう、その半導体工場の景色がいまだに色濃く夢に出てくるのです。
あの頃は毎日が忙しかった、とくに.15μの設計サイズの頃は忙しく、今でも鮮明に色がついている夢が多く、はなはだ頭痛が激しい。
夢はやっぱり夢、空を飛んで工場を旋回したり、知らないところまで知っているかのように歩く。
トコちゃんはミホちゃんがお気に入り、夢でもしょっちゅ登場する。
二人で次世代型半導体を作って遊んでいる。
よく空を飛ぶ夢を見る、夢の中では低空飛行だ。ふわっと高く飛べる時もある。
ミホちゃんと一緒に空中を自由に飛んでいる、念力を出すというのか?力を込めてふわふわ空を浮く。
夢は不思議で自分が何かをしているのを観ている。
そうだ、トコちゃんはまだ26歳、星光女学院短期大学をでている。
やっちゃんという親友がいるが、トコちゃんが結婚する時の受け付けをしてくれた思い出がある。
クリーンルーム。、その名のとうり塵一つない、みんな白っぽい防護服を着て作業をしている。
トコちゃんはそれを着ていない、もちろん夢の中で。
トコちゃんの日常は、いつも自転車に乗っている、近くにお店がわりとあり不自由はしてない。
しかし夢の中では道がわからない、うろうろしていると急に場面が変わる。
トコちゃんは介護士の仕事をしていていて、忙しい
でも介護士の夢はみない、なぜだろう?
白昼夢が怖い、ろくな夢を見ない。たまに楽しい夢を見ることもあるが、めったにない。
休みの日はほとんど昼寝、そこで白昼夢を見る。
白昼夢は大体逃げている夢だ。誰からはわからないがとにかく逃げている。
逃げ足は速い、空も飛ぶ。
捕まったことはいまだにない、大体その前に目覚める。
夢の中では歌がない、ある人もいるんだろうがトコちゃんの夢には歌がない。
こんな夢を見る、駐車場に駐車したはずの車がない、どこを探してもない。
最終的にスクラップというより、バラバラにされた車が見つかる。その車が自分の車だと夢の中ではわかっているのだ。
そんな夢を見た日は不機嫌だ。
トコちゃんは壮大な夢を見る時がある、それは太陽がエンジンで宇宙の彼方に飛んでいるというものだ。
これは、宇宙物理学でいうと事実なのである。
ある意味素晴らしい夢であることに間違いない。
トコちゃんの本当の夢は何であろう?もうすでに叶っているような気がする。
アイちゃんがいるからだ。
だからこそ次の夢を夢で探しているのかもしれない。
トコちゃんの愛車プレリュードはもうすでに20年落ちであった。
にもかかわらず爆音を発信して走り抜けてゆく。これは夢ではない。
エンジンはもう既に限界にきているのかもしれない、しかし毎日爆音を発する。
時々、トコちゃんは車で走っている夢を見ることがある。
しかし、ハンドルは握ってない。車は勝手に遠くに走って行ってしまう。
そう、いつも勝手に走って行ってしまうのだ。
不思議と夢では事故の夢を見ない、誰でもそうなのだろうか。
アイちゃんはトコちゃんの夢の現実、そして夢はこれからも続く。
もうすぐ12時、夢の始まりが待っている。