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ショート・メルヘン

ホワイトディには花束を

作者: 雪 よしの

学食で、近くの女子グループが、ホワイトディの話しで盛り上がってる。

本命は、クッキーの他にも、別にプレゼントを贈るのが当たり前だとか。


だったら、私は、ホワイトディにお返ししないと、いけないのかな?


私の彼の金本 翔は、チョコレート好き。

2月14日には、

「よ、薫、これ俺の手作りチョコケーキ。今日はチョコの日らしいから」

「翔は、ほぼ毎日、自分チョコの日よね。」


なんて軽口でかえしたけど


結局、私はバレンタインにチョコをもらった事になるのだろう。

私は、背は高め。陸上部員、スレンダーでショートヘア。

名前からして”薫”だから、たまに男子に間違れたりするけど。失礼だよね。

私、れっきとした女子なのにさ。

まあ、確かに色気はないけどね。


さあ、今日は、街に出かけ、プレゼント探し。

とりあえず、クッキーは買った。

もう一つのプレゼントを、あれこれ考えながら歩いてたところ、

ふいに、若い男性から声をかけられた。


「お客様、プレゼントをお探しですか?でしたら、

この花は、いかがでしょう?」


まるで私の心を読んでるかのように。

その店員は、ジャニーズ系のイケメン。

優しい笑顔と声で、花束を差し出した。


「カラーっていう花です。白い色ですけどね。

プレゼントは、花が一番ですよ」


決してイケメン優男店員につられたわけじゃない。

気がつくと、お金を払って花をもらっていた。これが、噂の”催眠商法”なのか?

ちなみに、私のタイプは、マッチョな人だ。

私の翔も、身長180cm バスケ部員で、頼もしい男らしい男子だ。


翔にカラーという花を渡すと、すごく喜んでくれた。


「カラー、花言葉は”乙女の清らかさ”、やっぱり薫ちゃんには、バレてたのね。

実は私、オトメンなの。

薫ちゃんも、花言葉で伝えるなんて、見かけによらず乙女チック」


オトメンって・・オトメンって・・

私の脳内にその単語がかけめぐった。でも、オトメンというより

・・・いやいい。考えない事にしよう。



数日後、その花屋を探したけれど、見つけられなかった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ホワイトデーに女から男にプレゼントを贈る、そんな始まり。 普通は男子から女子へのお返しでは? 薫は女子。 これってさかさま? ちょっととまどいながら読み始めました。 ラスト。 翔は見かけは…
[一言] オトメン、じゃなくてどっちかというと……オネエさま、ですね。笑 可愛かったです。^ ^
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