初デート(護衛付き)
ある日の帰り道、茜音と二人で歩いていると、茜音が急にこんなことを言い出した。
「透、明日その…デ、デートでもしない?」
「オッケ、何処行く?遊園地?ラブホ?海?プール?ラブホ?」
「なんでラブホが二回も出てくるの!?行かないよ!」
「で、本当に何処行く?」
「ゆ、遊園地…」
「おう…あ、そっか、でも二人っきりは…」
「先生に止められてたね…」
「…あーどうすっかなー。」
「くーちゃんと情報屋君は明日映画行くって言ってたし、こころんと花宮君は空手の試合見に行くらしいしな…」
「なあ…」
「ん?」
「ちょうどいい奴思いついた。」
あんまりあいつら頼りたくないけどな…まあ、しゃーなしですな。
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此処は市街地の廃ビル。茜音はちょっと怖がってる。
「と、透…どうしてこんなとこ来たの…?」
「いやあ、知り合いが此処に居るんだ。入るぞ。」
そう言うと、俺は中に入る。案の定恐いお兄さん。まあ…
「通るぞ。」
「ウッス」
これで終了しました。
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上の階に上がって行き五階に着く。此処だ。
「よお、久しぶりだなぁ。豹介。」
そう言うと一人の青年がゆっくりと椅子から立ち上がった。
「お久しぶりです。頭。」
彼は呉羽豹介白鮫隊現、頭。目が隠れる位の長さの金髪のイケメンである。
「今の頭はお前だろ。」
「ヘッド…?」
茜音が首をかしげるので説明した。
「俺、昔この隊を取り仕切る、ヘッドだったんだ。隠してて悪かった。」
「えーーーーーー!?」
茜音の驚くリアクションはでかかった。
「あ、豹介。お前と龍虎に頼みが…って龍虎は?」
「今寝てやがるんで叩き起こします。龍虎ぉーーーーーーーーー!」
豹介は何処からともなく拡声器を取りだし隣の部屋に呼び掛けた。すると、
「うるせぇぞ豹介ぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
拡声器に負けないデカイ声で叫びながら隣の部屋から小麦色の肌をした、美少女が出てきた。
「よお、龍虎。」
「へ…頭ぉぉぉぉぉ!?」
「相変わらず寝るの好きだな。」
「な、なんで此処に!?来るなら、先に言っておいてくださったらよかったのに!」
「悪い悪い。んで、お前らに頼みがあるんだ。」
俺は彼らに要件を話始めた。
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「要するにその頭と彼女のデートを護衛しろってことっすか?」
「おう。」
豹介が続ける。
「でも俺いらなくないっすか。龍虎一人でも山倉ちゃん守れますよ?」
「分かってる。だけど細心の注意をはらっておく。大体男一人と女二人はおかしいだろ?だけど、お前が居ればダブルデートみたいになるし。」
「つまり俺と龍虎はカップル役っすか?」
「だな。」
「ちょっ…頭、なんでウチと豹介がカップル役なんすか!」
龍虎は真っ赤な顔になりつつ抗議してきた。
「なんだ?嫌なのかカップル役。」
「確かにコイツの事は好きっすけど…って何言わせるんすか!」
「自分で言ったんだろ。処女が。」
「なっ!処女ってウチはもう豹介とすでに…って何言わせるんすか!」
「自分で言ってるって。」
大丈夫か心配になってきた。
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次の日、茜音と家の前で待ち合わせする。茜音はジーパンに半袖のTシャツ。かわええ。まあともかく、茜音とアパートの前へ。そこには
「おはようございます。頭。」
「おはようっす!頭!」
豹介と龍虎がすでに待機していた。流石。
「じゃあ行くか。」
俺は三人に声をかける。…頼むから、
何も、起きるな。
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「イヤー遊園地来たの久しぶりっす!」
「龍虎が一番はしゃいですみません。頭。」
「いいよ。な、茜音。」
「うん!」
さあ、デートを始めよう!
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そんなこんなでデート終了。観覧車乗ったり、ジェットコースター乗ったり、アイスクリームを一つ二人で食べたりした。
「イヤー楽しかったっすねー。遊園地。」
「ありがとな、二人とも。」
「こんなことでよければいつでも。」
「茜音ちゃんもバイバイっす!」
「さようなら!呉羽さん!龍虎さん!」
…何も起こらず終わった俺達の初デート。むっちゃ楽しかった。




