修学旅行編:やらかした上編
修学旅行は上編・中編・下編です。
修学旅行とは…学生の楽しみだ。まあ当たり前だがな!
「いいか、この旅行中、先生達を困らせるなよ。」
「弘美ちゃん、めんどそうだな。」
「そんなだから結婚できないんじゃないだろうか…」
「弘海ぃ!空牙ぁ!聞こえてるぞこらぁ!」
『すんません!』
にぎやかなことで…
そう今まさに修学旅行に行くバスの中。行き先は東京。日本の首都…楽しみですなぁ。
「楽しみだね!透!」
「ん、ああ。」
となりの席から茜音が話しかけてきた。…隣と言っても通路はさんで、ではない。
「すまんな、あーちゃん。女子と一緒の席がよかっただろう?」
「いいよいいよ。それより透ごめんね。」
「ああいいよ。隣が男子なら知った奴がいいもんな。」
「…それもあるけど…」
「ん?」
男子と女子が一緒に座るなんてことは普通ないが、今までは一人で乗っていた俺と転校してきた山倉。山倉のおかげで男女ともに奇数になったのでこうなってる。少し急なカーブを曲がると茜音の感触が…
…幸せだ。
まあ、そんなことより飛行機に乗る。まあ国内なので一時間もかからん。
「ヤマギー、空だよ空!」
「こわいこわいこわい…」
「情報屋君!?くーちゃんがぁ!」
「落ち着け華美!すーはーすーはー…」
「さり気に胸触るなぁ!あと匂いを嗅ぐなぁ!」
「ぐふ…いい右ストレートだ…」
「…おまえら離陸できんから落ち着け…」
「啓介も震えんのやめない?」
にぎやかすぎるぅ
んで着いたと…一日目。今は昼の十二時。飯の時間。…弁当でした☆
そして研修先は有名な博物館…え?名前書けと?怖いから無理だね!著作権なぞ中学生が分かるかぁ!?
「すごいなぁ。小学生以来だぁ。」
茜音の感嘆の声。続いて空牙さん。
「ああ。流石に多いな。ここの展示物。」
「華美の言う通り。すげーもんばっかだよなぁ。」
「流石よねぇ。」
「心、ババアみたいだぞ。」
「うるさいやい。啓介だってジジイみたいなときあるじゃん。」
「ああん?」
「おおう?」
「こころんも花宮君も喧嘩腰はよくないよ。」
「花宮も愛鈴もうるせーぞ。一応ここは公共の場だから。」
「あ、わりィな。山岸。」
「ごめんね。山岸君。」
「ったく…」
まあその後基本的に何もなく晩飯へ。
「バイキングか…いいな!たくさん食うぞ!」
「っしゃ!ヤマギーよりは食う!」
と言うふうに俺と情報屋はむちゃくちゃ取り皿に入れ、女子ズは
「これおいしそう!このケーキ!」
「ここのサラダも取れよあーちゃん。」
「分かってるよ~くーちゃんはお母さんみたいだな~」
「華ちゃん!お肉あるよー。」
「サラダは後回しだ!」
「早っ!」
みたいな感じで…
机は俺、茜音、情報屋、空牙さん、花宮、愛鈴でテーブルを囲んでいる。
「ところでくーちゃん。もうキスはしたかね?」
「ブーッ!」
オレンジジュースを盛大に情報屋に向かって吹き出す空牙さん。
「何を言ってるんだ!?」
「だって最近聞いてなかったし。」
「…して、ない。」
「おーい。俺にオレンジジュース吹いたのはどうするんだー?」
「ご、ごめん幸作。すぐ拭く…」
「仕返しな。」
そう言うと情報屋は隣の空牙さんに近づき…その唇に自分の唇を重ねた。
「ななななななななななななにを…」
「これで仕返し終了。ファーストキッスいただきだ。」
「幸作ぅ!こういうのはその…もっとロマンチックな時に…」
「また今度ロマンチックな時にしてやるよ。」
おアツい空気だが、構わず食事しまーす。
そろそろ食事も終盤のデザートタイム。俺はプリンを食べる。これで…五個目?
「プリン好きだな…ヤマギー。」
「うめぇじゃん。」
「私もチョコたーべよ。」
「ん?まて、それは…」
空牙さんの警告むなしく茜音はそれを食べる。すると…
「ひっく…」
「あーちゃんが食べたのは…酒入りチョコだ。」
「とおるぅ…私はさあぁ…」
酔っぱらいの勢いでこっちにくる…っていうかそんぐらいのアルコール量で酔ったの?
「私はねぇ…」
「は、はい…」
酔っぱらいの迫力に気おされ、敬語になる。すると…彼女は俺に飛びつきながらこう言った。
「透のことがぁだぁい好き!」
最高の瞬間だった。詳しいことを聞こうとすると眠ってしまった。とりあえず大岡に部屋まで連れてってもらった。そして会場に戻ると…
『山岸ーーーーーーー!覚悟ぉぉぉぉぉぉ!』
情報屋と花宮以外の男子が全員で襲ってきた…
「最悪だ…」
とりあえず部屋に避難することにした。
避難した後、俺は彼女の言葉を思い出した。
『透のことがぁだぁい好き!』
むっちゃ嬉しい。最高だ。だが、だが…
『山岸~!ここ開けろやー!』
最悪の展開だ…しかしそこに二人の救世主が!
「邪魔だぜー。ヤマギーの部屋だが俺らの部屋でもあるんだ。邪魔な奴らはどっか行け。」
「情報の言う通り。何だ?女があいつに告ったぐらいで…うるせー野郎どもめ。あいつのことが好きだからおめーらの告白断ったんだろうよ。山倉は。」
だがそのもっともな意見に一人が反抗する。
「それが許せないんだろうが!」
「バカか。一人の女の意思を縛ってまでお前らはあいつと付き合いたいのか?あいつだって一人の男を好きになる…お前らのように、な。」
「俺らは意思を縛ってるつもりはない!ただ、山岸がただ無駄に彼女から好意を受けてるのが許せない!何も苦労してないくせに!」
「お前は…ヤマギーの『昔』を知っててそう言ってんのか?」
…その声は情報屋にしては低い声音だった。
「もし知らないで言ってんだったら言ってやるよ。あいつは人一倍苦労してんだ!お前なんかより!自分のことを許せなくなって…それでも必死になってやっと『今』に至ってんだよ!」
言い終わると情報屋は花宮とともに部屋に入ってきた。
「知ってたのか、『昔』のこと。」
「まあ、な…」
「ありがとな、二人とも。」
いいダチを持った…改めて、そう思った。




