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彼らの恋物語

「えーでは『難空』作戦を考えていきたいと思いまーす。茜音軍曹、標的のタイプは何かね?」

「えー、くーちゃ…標的は好みのタイプはないと前聞いた時に言ってました!」

「よろしい!ではやはり作戦『後先考えずやってみよう』で行くぞ!」

「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


なぜか情報屋に止められた…


二十分の会議の末に出てきた作戦は

『後先考えずやってみよう』

『いっそ諦めよ』

『痴漢から始まる恋』

『ナンパ作戦』

『ストーカー作戦』

の五つなのだがこの素晴らしい作戦は情報屋嫌だって言うの。もうやんなっちゃうわ!


「…もういっそのこと告ったら?」

「私もそれがいいと思う…」

「で、でもその自信ないっていうか…」

「自分なりで行けよ、もう。」

「え?」

「お前の好きなようにいけよ。俺達は真剣に考えてっけどあくまでもこれは俺たちの意見だ。お前なりで行きゃ案外成功するかもな。」

「…明日。」

「ん?」

「明日の一時に学校で告るわ。」

「明日って…冬休みだぞ?」

「ああ、呼び出しのメールは打った。」

「そっか…がんば。」

「ああサンキュ。ヤマギー。転校生ちゃん。」


…俺の助言は情報屋に勇気を与えられたっぽいな。


んでその翌日。…ええ、心配なので来ました学校。制服でしか入れないのでね。制服です。茜音もちゃっかり来てます。目を輝かせて。


「情報屋くん…何の用だい?」

「ああ、…あんたの情報もっと知りたくてさ。」

「は?」

「あのさ、とりあえず…空牙華美(くうがはなみ)さん。バストはCで合ってるよね?」

「なっ!?」

「あとさ、ぬいぐるみ。部屋一面にあるんだよね。」

「な、どこでそれを!」

「でも驚いたなー。ぬいぐるみだけじゃなくかわいいもの好きとは…」

「-----!」

「でもさぁ。」

「なに!?まだあるのか!?」

「空牙さんてかわいいよね。」

「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「そんなとこが好きになったんだ。」


情報屋は笑っていたそして、空牙さんも。真っ赤になりながら。

「俺と付き合ってください。君の事をもっと知りたい。」

「…私は君のことをよく知らない。」

「!」

「だから、君の事も教えてくれないか。これから。」

「…ああ。」

「まずは名前から。」

「俺は弘海幸作(ひろうみこうさく)。よろしく。空牙さん。」

「華美でいいよ。幸作。」

「ああ。」


俺と茜音は無言で彼らに気付かれぬようその場を去ることにした。


まあその後は大晦日過ごして次の日。茜音が初詣に行こうと言うので一緒に行くことに。するとそこに…


「あーちゃんに山岸じゃないか。」

「くーちゃん!あけおめだね!」

「ああ。あけおめだな。」

「おめ。あ、空牙さん、情報屋…あ、来るから着物で気合入れてんのか。」

「こ、これはそういうものじゃない!」

「くーちゃん。初デートだもんね!」

「だからこれは…」

「おーヤマギー!転校生ちゃん!あけおめ。」

「うーす。」

「おめー。」

「お、華美もあけおめ。可愛く着こなしてどうしたんだ?」

「べっべつに何でもない…おめでとう。」

「真っ赤だぞ?」

「照れてない!は、早くいくぞ!」

「おお…」


俺と茜音は顔を見合わせて笑った。この二人の恋はまだまだ続きそうだ…、と。


「お願い事は何にしたのくーちゃん?」

「幸作と幸せにやっていけるように…」

「へぇ?」

「あ、いや、今のはあのそのえーっと…」

「顔赤いよー?」

「う、あーーーーーーー!」

「情報屋は?」

「ん?華美と同じだけど。」

「幸作!堂々と言うなよ!恥じらい持てよ!私は恥ずかしいんだ!」

「そんなもんないな。俺らの愛に勝てるもんがないように!」

「んなぁぁぁぁぁぁ!?」


その傍らで茜音と俺は呆れつつ話をしていた。


「絶好調だね。二人とも…」

「ああ。そうだな。」

「透。」

「ん?」

「今年だけじゃなくてこれからずっとこの楽しい時間が続けばいいね!」

「ああ!」


彼女の満面の笑みに俺も満面の笑みで返した。


…彼女の言う通りこの時間がずっと続けばいいのに。


これからも、ずっと。


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