プロローグ
どうもちゃんでし。
新しく始めてしまったでし。これは短編「周りはみんな中二病で異世界に来てしまった件について」の続きでし。そっちをサラっと読んでから見て欲しいでし!
朝が来た。目覚めの朝だ。しかし此処は
『ようこそみなさん。デトリアへ』
異世界ですから。どんどんパフパフ~。テンプレだよな。目の前のトンデモ美人な女神さまが話していらっしゃいます。静かに聞きましょう。
『あなたたちには今日からここで生きてもらいます。この異世界で』
理不尽ですね。誰かキレてもいいですよ。ほらほら。
「ついに俺の力が目覚めるときが来たのか……フハハハハハ」
「私の指名を果たす。ただそれだけ」
いないですね。中二病患者ばかりですから。私は違うのですけどね。もう、目は覚めたのさ。
『この世界には危機が迫ってきています。あなたたちに宿っているチカラで世界を救ってください。まずはこの世界で生きていく上で必要なことを説明します。頭のなかでステータスと念じてください』
必要最低限のだと思うのですが。それはまた後でステータスっと、出てきましたね。空中に黒い文字が浮かんでますが、ちょっと揺れてて読みにくい。
すてーたす
名前 岩田啓吾
種族 人間
年齢 16歳
性別 男
職業 旅人
スキル 剣術Ⅰ 料理Ⅱ
EX 抜刀侍 言葉の加護
うん、つっこませてくれ。なんでステタースが平仮名なのっ!旅人って昨日のアレが原因なのか!!、抜刀侍ってなにー!?
抜刀侍
居合切りの場合攻撃力が600%。居合切り以外での刀剣類の攻撃は10%。
頭の中に説明でたし、ほほぉこれは……終わってません?一撃必殺限定って型とか使えない。今までの努力が居合切り以外水の泡になっちゃいました。トホホ。
戦わなきゃいい……無理ですね。
『ステータスは人によってそれぞれ違います。それによって本人か見極めるので偽装は不可能です。次にスキルです。スキルとは才能のことです。その道を極めていくごとに数字が上がっていきます。最初になくても努力すればスキルを手に入れられますが、元々持っている人には届かないので持っているスキルを上げていったほうが賢明です』
無駄なことは諦めましょうってことですね。私の場合は魔法とか。あんまり興味はなかったから痛くもかゆくもないですが。
『EXとは、スキルの中でもその人特有のものや、神からの加護のことです。あなたたちには言葉の加護とあなたの潜在能力を覚醒した力があるはずです』
私の潜在能力って、悲しすぎますよ。強くなっていけば使えるかもしれませんが正直序盤はただのクズですね。
『私からは以上です。ほかのことはこの世界の人々に聞いてください。それでは良き旅を』
解説終了。お疲れ様でした。ということで追い出しましょうか。
「皆様お時間です。ご退出お願いします」
現在店員のフリをしています。面倒なフラグを回避するためにも、自由に生きるためにも一時女神様CAFE(今命名)でバイト中です。
「それではいくか。待っていろ魔王」
いるかどうかわからないのですが、あなたの敵は魔王なんですね。
「それではお嬢さん行きましょうか」
「ふふっ。いいわよ。でも、お嬢様ではないわ。前の世界では裏で魔法の研究をしていた魔法使いなのよ。四元素全てを習得したあの伝説の……ね」
「それはかの有名な。ご一緒できて光栄です」
中二病って凄いです。伝説になっているんですね。へー。
そんな感じで中二病なセリフを吐いて出て行く面々。いま店内にいるのは私と勇者さんとヒロインさんだけ。
「店員さん、僕たちは何をすればいいのですか」
話振ってきましたね。関係ないですよ。
「私たちはどうしたら人々を救えるのでしょうか」
もうここは乗るしかないですかね。
「よくはわかりませんが迷っておいでなのですね。私から言わせてもらうとその答えはわかりません。ただ自分の信じる正義こそがあなたの正解なのではないのでしょうか。他の人にとっては間違いであっても自分の正義を貫き通せばいつかは理解されるのではないのですか」
「――っ!そうですね。僕が信じるものを進めばいいんですね」
「ありがとうございます」
「自分は最大の敵とも言うし、絶対の仲間だとも言います。考え方は人それぞれです。でもその澄んだ目である限り、私はあなたが進んでいく道は正解だと思いますよ」
「店員さん……」
「頑張ります。私はその言葉を絶対……絶対に忘れません」
「では、お進みください。自分の道を」
「はい。いってきます」
「いってきます」
「その道に女神の加護があらんこと」
やり遂げた。綺麗事ですがあの二人にはちょうどいいですね。ちなみにアドリブは得意な方なので。
「しばらくしたら出ますかな」
服どうしましょう。みなさんは村人の服みたいなの着ていましたが私はジャージですから。酒臭いし店員の服でいいでしょうか。
持ち出しは……できないようですな。試しに調理場の塩らしきものを持って出ようとするとあら不思議、手元から消え元の場所に戻ってしまう。店員の服は大丈夫そうですが。
そういえばまだ詳しくはステータス見ていませんでしたね。
すてーたす
名前 岩田啓吾
種族 人間
年齢 16歳
性別 男
職業 旅人
スキル 剣術Ⅰ 料理Ⅱ
EX 抜刀侍 言葉の加護
装備
アイテム
unknown
増えてますね。装備をタッチしてみて、どれどれ
装備
頭
胴 店員の服
腕
腰 店員のエプロン
足 サンダル
アクセサリ
装備扱いなんですね。それよりアイテムってまさかアイテムボックスのことではないのか!あの有名ななんでも入る何次元空間ポケットの。
どうやってとるんでしょう。持ったときは取れなかったが多分念じれば取れるのではないのでしょうか。おっ――塩が袋ごと消えた。ということは
アイテム
塩∞(持ち出し禁止)
ありました。でも残念、持ち出しは禁止なんですか。数とか重量の上限とかどうなんでしょうな。そのときでいいかな。
タッチすると、目の前に出現。空中からいきなり現れるような感じですか。もしかして、念じるだけでも出るのではないのでしょうか。といろいろ実験してみた結果わかったことは
・アイテムは空中に出てくる
・念じるだけでステータスは操作可能
・上限は不明
・説明も出てくる
ぐらいですね。他にも取り出し方とか人によって違いそうですが外に出てからにしましょう。
ということで私も出発。森の中に一本道。後ろを振り向いてももう店は見えない。粋な出演ですね。
極力めんどくさそうなフラグは回避しながら行きますか。さてさて、私の異世界絶景巡りの旅の開幕です。
どうでし?あんまりうまくないかもしれないでしが見て欲しいでし。気まぐれ更新なのでスピードを遅いかもでしが、感想が来たら頑張っちゃうでし!
感想や誤字をよろしくでし
※改訂
主人公の一人称を俺→私
喋り方も丁寧に