彼女の浮気相手がオレの大親友だったので許します…
オレには、幼馴染がふたりいる。
藤也と夏実だ。
三人は同い年で、家が横並びで幼いころから仲がよかった。
藤也は最近、彼女ができ大喜びしていた。
それをオレも夏実も祝福した。
そもそも、オレと夏実が付き合いだしたきっかけをつくってくれたのは、藤也だったから、オレたちは藤也には、ほんとうに感謝している。
そんなある日…事件は起こってしまったのだ。
夏休み…
突如、夏実が泣きながらオレに電話してきたのだ。
「浮気…しちゃいました」
と。
朝起きたら、まさかの隣に寝ていて…なんなら、モーニングキスまでしてしまったとか。
一夜の間違いってやつなのかと思えば、詳しく聞けば聞くほど、驚きの連発だった。
なにって…
そいつ…まさかの三日間もお泊まりしていたらしい。
で…
相手が…まさかの、オレの大親友っていうじゃねーかよ‼︎
そんなの…一人しかいねー‼︎
オレは、一目散に藤也の元へ向かうつもりだった。
メラメラと炎をまとい、息巻いていたら…
一瞬で鎮火した。
あ、あいつ今…彼女とキャンプやん。
ってさ。
で、思い出した。
夏実の浮気相手って…アイツやんって。
とりあえず、泣いていた夏実には「今からいくから、泣くなよ。浮気くらいなんてことないぞ。とりあえず三人でこれから外で話そ。」
って、なだめておいた。
さてと、いきますか。
ぱぱっとお着替えをして、夏実の部屋へとおじゃました。
「入るよー」
「う、うん…」
部屋に入るなり、アイツが夏実に寄り添っていた。
…
「ごめんなさい。一夜を過ごして…今も…離れてくれなくて…部屋から出ていきなさいって言ってるのに…ドアをあけてって大騒ぎして…」
「うん、いいよ。とりあえず散歩いこ。オレは、アイツを抱きしめた。」
散歩ー‼︎
浮気相手は、散歩という言葉に敏感だ。
耳をピンと立てて、しっぽブンブンだ。
「行くぞ、コータロー」
「ワン‼︎」
そう、夏実の浮気相手とは…犬のコータローだ。
藤也の家が皆ではらってしまうので、夏実の家で預かっているって、聞いていたんだ。
「稜…怒らない…の?」
「うん、だってこいつ…犬だしメスだろ」
「あー‼︎そうだった。男の子みたいな名前だから、つい…そっかそっか‼︎」
「夏実は、テンパるくせがあるからなぁ」
「ごめん。あ、てか…女の子なのに稜…いまハグしてた。浮気…」
「えっ⁉︎あ、ごめ…」
「ふふ、許すよ。でも、あんまりイチャイチャは、したらヤダな。本気になっちゃったら…あんなカワイイコ…敵わないし…」
「夏実が一番かわいいよ。」
「でも、しっぽないし…ミミだって…」
「安心して。オレが大好きなのは、夏実だから」
「ワン‼︎」
タイミングよく、コータローが吠えた。
「コータローが散歩行こって夏実に言ってるよ?」
「うん、じゃあ行こう‼︎散歩終わったら、抱きしめて?」
「ワン‼︎」
コータローが夏実に飛びついた。
あとで、オレも飛びついちゃおっかな♡
おしまい♡




