#05 ◇◇転機(悪役令嬢、リリアナの三年:その1)
#04 で語った「ユリナの話によると、三年前」の元凶の、思惑とは?
私は、リリアナ、この名前も私は、孤児院で付けてもらったわ。私が7才の時に孤児院の階段から男の子に落とされて大ケガをしたわ。
その時に、こことは違う文明と言う言葉が合うほどの、世界の記憶が出てきたわ。それまで、みんなと変らなかったのにね。
翌年、読み書きが出来て計算ができるので、男爵の商会に行ったわ。運送馬車を使った商会だった。
その年の孤児院での加護の判定で『光魔法』の適正があったから、子爵様の商会に行ったの。
そこでは、凄くこき使われた5年間だったわー、治癒に使われても給金は同じだったわ。その後に、侯爵様に提案されて大教会に聖女見習で行ったわ。
ここも孤児院と同じで、読み書きや計算ができない人ばかりだったわ。私は、大聖女様から始めは読み書きの用事から始まって、計算ができるので、事務管理をするようになったわ。
それを侯爵様へ報告すると。提案があったの、それは私が1級聖女と公爵の跡取りと婚約することよ。
1級聖女ミーテルが、治癒力が凄いので、公爵の跡取りと婚約していたの。たかが骨折やケガを直すだけで、何様のつもり! このミーテルは子爵家の四女だってさー。
世の中は、経済よ! お金よ! ふざけるんじゃないわよ。
私は、聖女達のアラ探しをして、次第に体罰を正当化していったのよ。
大聖女は事務管理の仕事を私に次々と移管していって、最後は丸投げよね。
次第に現場に視察に来なくなり、もう2年以上きていないわ。フフフー、これで聖女達20人の支配は完了したのよ。
最後まで、私にたてついていた、1級聖女も昨日、魔獣がウヨウヨしている森へ捨てたしね。ミーテル、あの女もバカよねー。
侍女兼見習い聖女を守るため、真っ赤に焼けた火かき棒を自分の顔で受けてくれてね。
上手く、その顔を公爵家の跡取りに見せたら、驚いていて、婚約破棄するとなったわ。まだ、正式になっていないけどね。
侍女兼見習い聖女も、読み書きと計算ができることを隠していたのよ。
でもその後に、真っ赤に焼けた火かき棒の罰を何度か与えて、左手や、左足も不自由にしてやったわ。
ミーテルも、捨てる前に、二日も食事をさせないで、拷問してやったしね。
あとは、ミーテルや聖女達の治癒実績を私の治癒実績に書き換えた報告を、見てもらえば私が1級聖女になるわ。
あの公爵家の跡取りは、グズグズと正式婚約にしていないしね。でも、1級聖女になれば、もっと推し進めると約束したからね。
それにしても、昨日捨てに行った神殿騎士達は、まだ戻って来ないなんてね。どこで、さぼっているんだかね。
見習い聖女が来て「大聖女様がお呼びです。もう外出されるから、お急ぎください」との呼び出しだった。
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