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詩*祈りのようなもの*

ベランダより

作者: a i o




その部屋のベランダからの景色は

まるで崖っぷちのようで

遠くに

たなびく雲を吊るすように

電波塔が立ちそびえていた


灰色がかった紫色の夕暮れ

私の居場所は

まるでここだけのようで

ゆっくりと光を塗りつぶす

夜を見ていた


ちりちりと胸を焼く感傷

誰にも見せたくはない 涙

吐き出すまいとした

コンクリートの冷たさを

糧にしながら


いとも簡単に崩れ落ちる

そこに舞い戻る

それでも、

それでもともがいていた

叫びは渦巻き

そこを出ていくことも出来ずに


影が覆われ消えていく中

星は次々と姿を現した


暗闇に光る飛行機の

赤い点滅を見ていた

燻らせた煙が

白く立ち上った


言葉を紡ぐことの

意味も知らずに

囁いていた


積み上げれば

尖った月の先

誰かと

語り合えるかのように

















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― 新着の感想 ―
[良い点] 感傷的でいながら、優しい美しい言葉の選択。心にゆっくりと染み通ってくる文章。素敵な感性を巧みに操っているあなたの詩がとても好きです。 
[良い点] 恐ろしい夜の暗闇の先に星と出会う。 星々とは絶望の中の希望なのかもしれませんね。 苦しみの中でもがいていたのも、 自分自身を認められず、何か違うものにならないと人に受け入れられないと思っ…
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