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柴犬ホラー百物語

作家

作者: 柴犬

 僕は将来小説家を夢見る作家である。

 其のため沢山の小説を書いてきた。


 沢山。

 沢山。


 だけど話しを書くということは苦行である。

 だから鉱石ラジオを聞きながら小説を書き続ける。

 そうしてネットの存在を知りとあるサイトを覗いた。


 其処には僕の望むものが有った。

 感想をくれる読者。

 投稿できる環境。


 それにプロに成るための環境。

 まさしく僕の理想の環境。


 沢山書ける。


 

 思う存分書いた。


 もうすぐだ。

 もうすぐ小説家になれる。


 そう僕は自分を奮い立たせて全てを小説に捧げた。



 そう全て。



 小説家に成るためにたくさん書く。



 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 沢山。

 




























 ようやく小説家になれた。

 




 老衰直前に……。

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