表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/394

6.こんなのわかるわけがない

大陸最大のダンジョン『デスホール』地下???階───

・・・ピチョン・・・ピチョン・・・ピチョン・・・

水が水面に落ちる音が響き渡る。

「・・・ん・・・んん・・・」

少しずつ意識が覚醒する。

「・・・こ・・・こ・・・は・・・」

身体をゆっくりと起こす。

(僕は生きている?)

それを確認するように手を動かしたり、足を動かす。

地面を見て適当な小石を掴む。

感触が・・・ある。

生きてる・・・生きてる!!

「・・・は・・・ははは・・・僕は・・・僕は生きてるぞ・・・」

シフトは生きてることに素直に喜んだ。

しばらく喜びを噛み締めた。

落ち着いたところでなぜ生き残ったのか考え始めた。

自分に一体何が起きたのか。

あの高さから落ちれば即死は免れない。

(だけど僕は生きている・・・何故?)

わからないのでステータスを確認することにした。

シフトの目の前に半透明な板が出現する。


名前 :シフト

年齢 :11歳

レベル:1

生命力:8/20

魔力 :200/300

体力 :3/15

腕力 :10〔+1〕

走力 :10〔+1〕

知力 :10〔±0〕

器用 :10〔±0〕

耐久力:15〔+2〕

幸運 :777〔±0〕

装備 :武器 ナイフ〔腕力+1〕

    鎧  普通の服〔耐久力+1〕、革の胸当て〔耐久力+1〕

    盾  なし

    兜  なし

    小手 なし

    靴  革靴〔走力+1〕

    装飾 なし

状態 :正常

称号 :なし

職業 :元勇者一行の荷物持ち

スキル:★【ずらす】 レベル1:【即死】 レベル2:【???】

耐性 :毒無効、麻痺無効、病気無効


ん?

んんん??

んんんんん???

な、なんじゃこりゃ?????????


スキル:★【ずらす】 レベル1:【即死】


え? なに? れべるいちそくし? なにそれおいしいの?

わらかない・・・だれかせつめいプリーズ。

途方に暮れたその時、


死の概念をずらす

獲得条件:自分が即死するような体験をする

効果  :【即死】(対象:自分以外)、【即死回避】(対象:自分)


【即死】のところに吹き出しが現れ詳細が表示された。

あれ? なんで表示されたんだ?

今まで表示されたことなんてなかったのに・・・

疑問に思っていると手に持った小石が原因だった。

この石どこかで見たような・・・

確かスキルに授与されたときに見た[鑑定石]に似てるよな。

試しに石に対して鑑定と念じてみた。


[鑑定石]

品質:Sランク。

効果:この世界のありとあらゆる物を鑑定できる。


なん・・・だと・・・

この石、間違いない[鑑定石]だ。

それも最高ランクのS!

シフトは興奮しながらもこの辺りにまだ同じ物がないか[鑑定石]を使って調べた。

すると同じSランクの[鑑定石]がそこらへんにたくさんあったので小石サイズを10個ほど服のポケットにいれた。

興奮も落ち着いたところで改めて自分のスキル【ずらす】のレベル1の獲得条件を見る。

そこには文章の一部に『自分が即死するような体験をする』と書かれている。

遅効性の毒やヴォーガスたちの嬲るような攻撃は即死とは判定されなかったという訳か。

もし即効性で命を落とす毒ならあるいはヴォーガスたちの攻撃が即死なら・・・

もっと早くにスキル【ずらす】の効果が発揮されていたのだ。

(・・・こんなのわかるわけないだろ・・・僕に死ねといってるのと同義なんだから・・・)

憂鬱な・・・そして理不尽な気持ちになる。

(・・・だけど、逆に考えると誰にもこの秘密が伝わってないのは僥倖だな・・・)

シフトは頬を叩くと気持ちを切り替えた。

「とりあえずここから出ることを最優先事項にしよう」

シフトはまずは上り階段を見つけるところから始めるのであった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

幻世の作品一覧

【完結済】

スキル【ずらす】で無双する
全 394 エピソード  1 ~ 100 エピソード  101 ~ 200 エピソード  201 ~ 300 エピソード  301 ~ 394 エピソード
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕


【連載中】

追放された公爵子息の悠々自適な生活 ~スキル【現状維持】でまったりスローライフを送ります~
1 ~ 100 エピソード  101 ~ エピソード
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕


【短編】

怪獣が異世界転生!! ~敗北者をナメるなよ!! 勇者も魔王もドラゴンもみんな潰して異世界崩壊!!!~
ジャンル:パニック〔SF〕 ※異世界転生

「お前をパーティーから追放する」と言われたので了承したら、リーダーから人脈が芋蔓式に離れていくのだが・・・
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕

潔癖症の私が死んで異世界転生したら ~無理です! こんな不衛生な場所で生きていくなんて私にはできません!!~
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕 ※異世界転生

王太子殿下から婚約破棄された上に悪役令嬢扱いされた公爵令嬢はクーデターを起こすことにしました
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕 ※異世界転生

敗北した女勇者は魔王に翻弄される ~くっ、殺せ! こんな辱めを受けるくらいなら死んだほうがマシだ!!~
ジャンル:異世界〔恋愛〕 ※異世界転生

目の前で王太子殿下が侯爵令嬢に婚約破棄を言い渡すイベントが発生しました ~婚約破棄の原因は聖女であるわたし?!~
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕 ※異世界転生

パーティーから追放された俺に待ち受けていたのは勧誘の嵐だった ~戻ってこいといわれてもギルドの規定で無理だ、あきらめろ~
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕

君が18歳になったら
ジャンル:現実世界〔恋愛〕

追放した者たちは依存症だった件
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕

高給取りと言われた受付嬢たちは新任のギルドマスターによって解雇されました ~新しく導入した魔道具が不具合を起こして対応できなくなったので戻ってこいと言われましたがお断りします~
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕

ダンジョン奥深くで追放された荷物持ちは隠し持っていた脱出アイテムを使って外に出ます ~追放した者たちは外に出ようとするも、未だにダンジョン内を彷徨い続けていた~
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕

王立学園の卒業パーティーで王太子殿下から改めて婚約宣言される悪役令嬢 ~王太子殿下から婚約破棄されたい公爵令嬢VS王太子殿下と結婚したくない男爵令嬢~
ジャンル:異世界〔恋愛〕 ※異世界転生

婚約破棄された公爵令嬢は遠国の皇太子から求婚されたので受けることにしました
ジャンル:異世界〔恋愛〕

異世界にきて魔女としてエンジョイしたいのに王子殿下を助けたことで聖女に祭り上げられました
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕 ※異世界転生

隣国の夜会で第一皇女は初対面の王太子殿下から婚約者と間違えられて婚約破棄を言い渡されました
ジャンル:異世界〔恋愛〕

追放された聖女は遠国でその国の聖女と間違えられてお帰りなさいと温かく歓迎された
ジャンル:異世界〔恋愛〕

聖女として召喚されたのは殺し屋でした
ジャンル:ハイファンタジー〔ファンタジー〕 ※異世界転移

異世界から召喚された聖女?
ジャンル:異世界〔恋愛〕

この家にわたくしの居場所はないわ
ジャンル:異世界〔恋愛〕

闇の聖女は砂漠の国に売られました
ジャンル:異世界〔恋愛〕

「君を愛することはない」と言いますが、そもそも政略結婚に愛なんて不要ですわ
ジャンル:異世界〔恋愛〕

― 新着の感想 ―
[良い点] 少なくとも、 ザールは悪人ではなかったみたいだな [気になる点] 勇者パーティ全員サディストって、 物凄い偶然だな しかしこんなに人をいたぶるのが好きで、 仲間内で喧嘩にならないものかね …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ