6話 ハルトは日常を謳歌する
少しずつだけど人気がでてきて自分は嬉しい( ´∀`)、そろそろキャラクター設定集投稿しようか考え中
「━━はい、今日の授業はここまで、明日は懇親会があるのを忘れないように、それでは解散」
先生が魔方陣に消えるのを見届けたあと、横の席のシエルから腹の鳴る音が聞こえてくる、自分はアイテムボックスのお金を確認したあとにシエルに話しかける。
「そういえば学院には購買があったな、シエルはついてくるか?」
「!、はい!、シエルはついていきます!」
そう言ったシエルは満面な笑顔で席から立ち上がり、自分の手を掴んで走り出す、ウルロアは眠っている━━というか授業中にうとうとしていたから高速チョークくらって気絶してるから置いていこう。
「がつがつがつがつ・・ぅぅうまいです!」
学院の広い庭園、花が咲き 生垣 アーチなど設置されており整備も行き届いている華やかな庭園だ、自分達はその中のベンチで500円の焼きそばパン ミルクパン その他パン類20個を食べきるかぁ、凄まじい食欲だなおい、自分は2つで充分だが。
「ふぅ・・・シエルは満足です!」
「おう、ごちそうさま」
「はー、魔族の方々はこんな美味しいものを食べてきたんですね、羨ましいです」、
「まぁ水と魔力だけだったろうからな・・・んん?、あそこにいるのはファイリーとアイシャーか?」
指さした方向には、楽しそうに庭園の生垣を飛び越えたりしながら追いかけ回るファイリーとアイシャーがいた、しばらくすると疲れたのか止まり、肩で息をして、こちらのほうを向く、すると二人がこちらに走り寄ってきた、その手にファイリーは炎をアイシャーは冷気を纏わせて。
「「「いっくよー」」
二人の息のあった台詞のあとジャンプをすると、ファイリーは右手をアイシャーは左手を重ね冷気と炎を混ぜた玉を自分に打ち出した、それを自分は易々と片手で受け止め、握り潰した。
「おー、さすがだねハルト、びっくりだよ。私は」
「同意見、これでも全力の技だったよ。僕達」
「物騒だなほんと、何のようできたんだ?、ただ試したかっただけか?」
その質問に二人は首を横に振る。
「んーん・・・質問だけどハルトってなんの竜?。私からの質問」
「たぶん火竜、鱗赤いし」
「別に鱗関係ないみたいだけどね、青なのに地竜だったりするし、あ、本題話すね、単刀直入にいうと仲間にしてくれない?。僕らを」
「んー・・・最大で4人のパーティーにしたいから片方できないけどいい?」
二人は顔を見合わせた後に、二人は横に首を振る。
「そうか、まぁ四人目は決まっているが」
「あれ?、シエルはもう仲間なんですか?」
「そうだ、それでお二人の話はもうないのか?」
「じつはもう1つあるよ、私達」
「ほう?」
「ついてきてー、僕達に」
・
道中に練習用武器庫に寄って、腰に練習用の木刀を装備して自分とシエルは白の体操服に着替えてファイリーとアイシャーによって、ある場所につれてこられる。
3つある体育館の一つ、第一体育館、もとい戦闘場。
そこそこの広さであり、当たり前だが素材も並の魔法や技では破壊されない強度でできている。
そして3メートル先には同じく体操服に着替えたファイリーとアイシャーが立っている。
「さぁて、もうわかったかな目的。私達の」
「お前らもバトルジャンキーだったんだな」
「逃げたりしないよね。僕達から」
「まさか、シエルは後ろで見学だ、一人でいけるからな」
「慢心、というより強者の余裕って感じだね、後悔させたいね、ファイリー」
「そうだね、アイシャー、それで何時始める?」
「じゃあ・・・」
自分はコインを一つアイテムボックスから取り出す。
「これを弾いて落ちたときが始まりでどうかな?」
「いいね、それでいいよ。僕達は」
「それじゃあ・・・」
自分はコインを指で弾く、コインが回転しながら落ちていき、カキンという地面で跳ねたところで、ファイリーとアイシャーが縦に並んで走る、一人に誤認させる目的があるらしいな、心もほとんど同じで重なっているからかなり面倒ではある、が、それくらいどうにでもなる。
まず前にいるファイリーが拳に炎を纏わせて突き出す、それを横に避け、足をかけて転ばせ、次にくるアイシャーの手からの冷気の放射も腰の木刀を抜いて縦に振る風圧で防ぎながら、一気にアイシャーに近寄り頭に木刀で一発叩き、アイシャーはそのまま倒れる。
振り返り、5体の炎の竜を作りだし、こちらに放つファイリーの方向に走り、木刀で炎の竜を全て切り裂き、こちらも頭に一発木刀で叩いてそのまま倒れた。
「・・・さて、実力の差はわかったか?」
ファイリーとアイシャーが起き上がる、その顔は悔しさというより満足の笑顔であった。
「「━━うん、ありがとうございました ハルト!」」
「おう、こちらこそな、それでシエル、見ていたか」
「はい、シエルは思ったんですが・・・アイシャーとファイリーさんって、単身のほうが戦えていたと、そんなふうにみえました」
「ほう、見抜いたか」
アイシャーとファイリーは頬をかく、まぁ全力でやったら当たりそうだからな、どっちも二人の場合の全力ではあったようだが。
まぁ自分はそれ以上に鬼という種族は近接戦闘主体のやつらだったような気がするが・・。
「いやぁ、どっちが先かで少し口論になってね、二人で一緒にという感じになりました。僕達」
「ただ一人でも勝てそうにないのは感じられましたね。私達」
「・・・ま、満足ならいいんだがな、ところで鬼なのに珍しいな魔法を使うなんて」
その言葉に二人は不服そうな表情を見せたが、すぐに笑みを浮かべ、話してくれた。
「生まれたときから平均的な鬼より小さく生まれたの。私達」
「だからね、まわりの大人も子供も表に出さないけど蔑んでいたんだ。僕達を」
「ふむ、見た感じ平均の半分くらいのサイズなのはわかるがもしかして故郷から逃げてきた感じか?」
「別にそうじゃないよ、父と母が鬼達の長だったのと魔法に関してはかなり強かったからすぐに蔑みもなくなって皆認めてくれた、ここに来たのも修行と今の力の確認。私達の」
「だからなのかな、上には上がいるってわかって高揚してるんだ、魔族の性が疼いているんだよ。僕達」
「「だからいつかあなたに勝ってみせるよ。僕達」」
ファイリーが右手、アイシャーが左手の人差し指をつきだし、そう笑顔で宣言した、これはまたバトルジャンキーだな・・・まだなんか隠している感じはするが、それは今まで会ったやつ全員そうなんだが。
・
その夜、ある5人の人影が学院の門の前に現れた。
「任務を開始する」
黒ずくめの中で他が白に対して赤の鉢金を巻いたリーダーらしき者が一言告げると、門が開き、中に侵入する、ホムンクルスの固有能力、精神同調によるテレパシーであるだろうな、そして侵入して十秒も経たぬうちに空中から一人の男が彼らの前に着地する。
その男は・・・6本の腕を生やしていた。