エルフ
エルフだエルフだーい!
「エ、エルフ。本当にいたのか」
魔法にモンスターがいることから存在する可能性はあると思っていたが、いざ実際に目撃するとなると驚きを禁じ得なかった。
「……うっ」
「驚いている場合じゃないか」
改めて見た少女には特に怪我をしている様子はない。素人が下手に動かすのは良くないと知りつつも仁は少女に触れる。
「温かいしやっぱ生きてるよな」
少女の肌は温もりを感じ、胸は規則正しく上下している。
「絶対に死ぬんじゃないぞ」
少女は初めて出会った異世界人だ。
素性が知れない不安があるが少女は貴重な情報源になるかもしれない。
見捨てるという選択肢はありえなかった。
「……ん、どこ」
日が落ち始めた頃、エルフの少女が目を覚ます。
「起きたか」
「……っ!」
仁が声をかけると少女は勢いよく起き上がり機敏に距離をあける。
「大丈夫。俺は敵じゃない」
両手をあげて自分は敵じゃないとアピールする。
それでも、少女は仁に近づいてこない。
少女の反応は予想通りだった。
仁が少女の素性を知らないように少女も仁を知らない。警戒するのは当然の事だった。
「敵ならば奴隷の君を助ける意味がないだろ」
「……ん」
仁の言葉がある程度正しいと思ったのか少女は僅な僅かに敵意を潜めてくれる。
そんな少女の態度は仁の予想が正しいと証明していた。
(馬車に騎士に一人だけ裕福な男、そして、服装とそれしかないと思ってたけど本当にここは異世界なんだな)
奴隷の少女。しかし、ある意味そっちの方が都合がよかった。
奴隷の少女に仲間がいる確率は低いだろう。
そうなれば少女から情報を引き出しやすい。
問題は少女が自分を信用するかだ。
「俺の望みは森を抜けたいだけなんだ。だから、君に案内してほしくて」
だから、仁は少女に素直になることにした。
そもそも、少女に対して敵対心というものを抱いてはいない。ならば、後は少女次第だ。
「……それだけ」
「ああ、それだけだ」
「………………ん、わかった」
元々大した願いじゃない。長考の後に少女はコクりと頷いた。
「……じ、じゃあ、一緒に行動することに決まった事だし、食事でもどうだ? 君も疲れているだろ」
「……」
「安心してくれ。この馬車にあった物だから」
仁は物色中に見つけた干し肉を取り出す。
「味は……微妙だけどちゃんと食えるから」
小袋から適当にだした物を口にして毒は無いと仁は示す。
その行動が功をなしたのか少女はおずおずと仁に手を伸ばして干し肉を受けとる。
「……うまい」
食事をとってなかったのか少女は本当に上手そうに次々と食べていく。
「……本当に……うまい」
「えっ、どうした!」
干し肉を食べていると少女が涙を流す。
仁はどうしたらいいかわからず戸惑ってしまう。
「大丈夫か?」
「……ん、ごめんなさい。こんなに美味しいもの食べたの初めてだったから」
「……そうか」
仁が食べた限り、干し肉は美味しいと呼べるほどのものではなかった。この世界の料理の水準がどれ程のものかは知る由もないが干し肉に地球との差はそこまで無いだろう。
奴隷の生活が垣間見えたような気がした。
「よければまだあるから」
残っていた干し肉を全て少女に差し出す。
貴重な食料を渡すのは痛いが少女との結束を強めるために必要な事だと思うことにする。
「……それでここを抜けるにはどう進めばいい」
少女の涙も収まり、食事が一段落したところで仁は話を切り出す。
少女が案内してくれるとはいえ万が一ということもある。情報は得ておくべきだった。
「……エル」
「えっ……ああ、名前か」
一瞬何を言っているのかと戸惑った仁だったが直ぐに名前の事だと思い当たる。
「そういえば名乗ってなかったね。俺はジン、よろしくエル」
「……ん、ジン、よろしく」
ここで初めて少女改めエルが小さいながらも微笑んだ。
場が少し和み気が緩んだのかエルは警戒を解き、何か言いたげにモジモジとする。
「どうした?」
「……ジン、どうして一人でいる?」
それは至極当たり前の質問だった。
人気のない森に一人で道に迷っている。疑問に思うのは当然だろう。
だからこそ、その不自然さは異常が起きた証と察する事ができるのだがエルはそれに気づかないようだ。
(……まぁ、子供だしな)
「…………」
「……っ! ごめん」
事情は理解できずとも押し黙ったジンの様子から自分が踏み込み過ぎだと思ったエルが狼狽し涙を浮かべる。
「大丈夫だよ。エルは何にも悪くない……そうだよな、気になるよな。エル、俺はね一緒にいた仲間に殺されそうになって森に置き去りにされたんだよ」
ジンの告白にエルは目を思いきり見開いた。
すると、浮かんでいた涙が頬をつたっていく。
涙は止まることなく次々と溢れて流れていく。
それは、エルが悲しみを覚えているということだった。
(何だよ……)
ジンの胸を針を刺したような痛みが襲う。
同情を誘って少女に可哀想な奴だと思わせるための打算も含めての告白だった。
(何でそんな悲しそうな顔をするんだよ)
エルが本気で悲しんで涙を流すなんてジンは思っても見なかった。
「バカだな。何でエルが泣くんだよ」
エルを泣き止まそうとジンはゆっくりと頭に手を持っていき撫でようとする。
(……何やってるんだ俺は)
裏切られた直後によく知らぬ少女に心を揺さぶられている。学習能力の無さに自嘲したい気分だった。
(……そうだよ。いつ裏切られるか分からないんだ。油断はできない)
ジンはエルから距離を取ろうと近づけた腕を引き戻そうとして……
「……」
何故かしばらくの間ジンの腕は宙で制止していた。
「それよりもエル、馬車を襲ったのはどんな奴だった」
しんみりとした空気に耐えられなくなったジンは話題を変える。
「……たぶん、盗賊、三人いた」
「盗賊か、それも三人の……よく無事だったよな」
馬車内を物色した時に金品が見つからないのと殺害された女性の亡骸から成る程と納得する。
十人を超える護衛を三人で虐殺したのだから余程の実力を持つ盗賊なのだろう。しかし、その強力な盗賊が犯人だとしたらエルが殺害されていないのが疑問だった。
「ん、隠形使ったから。でも魔力なくなって、朝たおれた」
何故か少女は悲しそうにしている。
「魔力切れで倒れていたのか」
クラスメイトが魔法を使えるようになった当初、倒れるものが続出していた。スマホと鑑定スキル持ちによって判明したのが魔力が底をつくと人は顔を真っ青にして貧血のように倒れるというものだった。
(異世界ものだとありきたりな設定だもんな……しかし、そうか。あいつらはこの道を通ってないんだな)
エルが気絶したのが今朝ならクラスメイト達を目撃したはずだ。
「エル、この近くに町はあるのか」
「……ん、エル、ミクロ村から違う町に運ばれる途中だった」
「違う町に?」
「ん、エル、よくわからないけど、おっきな町だって」
「そうか……やっぱり違う道を行ってたのか」
聞いたことのないモンスターにエルが出会っていないことからクラスメイト達はその大きな町の方向に行った可能性が高い。
「なら、エル。俺達はミクロ村に向かおう」
クラスメイト達が大きな町に行ったのだとしたら反対方向のミクロ村には当分足を踏み入れる事はないはずだ。
「やっと安全な場所を見つけたのにわざわざ小さな村に行くとは思えないから……エルはどう思う?」
案内はエルの役目だ。行動すべき指針をジンの一存で決めることはできない。
「……ん、いいよ」
「ありがとう……でも、いいのか」
「……なんで?」
「いや、だって、売られたんだろ」
ミクロ村の人がエルを売ったのだとしたら戻るのは嫌なのはずだ。
「ちがう、エル、うられたのはちがうばしょ」
「そうなのか。村にはいつから」
「……三年まえ」
「――――そうか。じゃあ決定だな」
三年前、どれだけ幼いときに少女は奴隷になったのか、それを聞くことは叶わない。
少女に踏み入る勇気も少女を守る力もジンにはない。
「ミクロ村に行こう」
「……ん」
ただ生き抜く。ジンにはそれが精一杯の事だった。
「エルこれを」
馬車から降りたジンは小さな剣を手渡す。
「……くれる?」
「ああ、護身のためにな。これなら持てるだろ」
「ん、ジンは?」
「俺には手持ちがあるから」
手に持つ石槍を掲げて見せる。
エルに渡した短剣や長剣もまだいくつか転がっている。しかし、剣は重たくリーチも短いと結局扱いなれた槍を使用することにしていた。
「まぁ、俺が持ってても役立つかはわからないけど魔力が少しでも回復できるようにはがんばるさ」
「……ん、ごめん」
「気にするな」
エルは現在魔力の殆どを失ったままでいる。
死体があるあの場所はモンスターを引き寄せる恐れがあるため休むことができない。
「……もう少しで精霊魔法つかえる」
(精霊魔法。これもテンプレだよな)
精霊魔法――――エルが使う魔法はそう呼ばれるものだと教えられていた。
「色々できるんだろ?」
「……ん、傷も治せる」
「それはすごいな! 治せるなら無茶できる……って、冗談だよ」
ジンが冗談のつもりで言うもエルは真に受け目を潤ませていた。
「……ジン、一人だめ」
「分かっているよ」
エルはジンの手をきつく握る。
(まいったな)
奴隷生活が長かったためか、元来の性質によるものなのかエルは少し接しただけのジンに懐いている。
後々、別れるつもりのジンはどう接すればいいか悩んでいた。
「どうした?」
ジンがエルの対応に悩んでいるとエルが手を離し前方をじっと見つめる。
「……なにかくる」
「えっ」
エルの視線を追いかけること数秒の後、地面が僅かに振動するかのような重々しい音を鳴らしながらそれが疾駆してくる。
「まじかよ」
ジンの呟きに呼応するように方目から血を流す熊が犬歯を剥き出しにして顔をにやけさせる。
熊の残された瞳は血走りジンを捉えている。
完全にロックオンされた。
熊は先程とは違い油断をしていない。二度と逃げることはかなわないだろう。
「やばい。どうすれば」
「……ん、まかせて―――――」
ジンがどうするかを決めかねているとエルが理解できない言語で滔々と何かを紡いでいく。
「……ん、切り裂いて」
呟きを終えたエルが腕を前に突き出す。
「グガァァーー」
エルから放たれた何かが熊を斜めに切り裂き血飛沫をあげる。
「すごい」
目には見えなくとも何かの魔法が発動したのは明らかだ。改めて魔法の威力を目の当たりにすると感嘆の一言しかでない。
しかし、同時に恐ろしくもある。ジンが死にかけでやっと一撃を加えたのに不調のエルはそれ以上のダメージを事も無げにモンスターに与えた。
クラスメイトも同じことができると思うと恐ろしく、そして、憎々しい。
(まぁ、いい。今はこの森を抜けるのが先決だ)
内心で渦巻く感情を抑えて、考えを切り替える。
「エル、行こう」
「……ん、だめ、いきてる」
「なに!」
エルの言うとおりモンスターは血を流しフラフラになりながらもその目はジンを睨んだままでいる。
「……ジン」
「エル! くそ、魔力切れか!」
最悪なことに回復したばかりの魔力を使い果たしたエルが地面に膝をついている。
顔を真っ青にしながらも気絶していないのは眠れば死ぬという事を理解しているからだろう。
「――やるしかないか」
エルを見捨てたら森を抜けられないし、エルを連れてモンスターから逃げることも不可能だ。
槍の柄を一度に握り直し手に武器があるかを確かめ直す。
「大丈夫。向こうもボロボロなんだ……俺でもやれるはずだ」
心臓が激しく鼓動している。緊張か自分もやれるという興奮かは分からない。
(だけど、大丈夫)
「鼓動を刻んでいる間は生きているんだ!」
ゆっくりとした足取りから徐々にスピードをあげていき直ぐに全速力になる。
「攻撃力も機動性も向こうが上、ならダメージが残っている所を一気に殺ってやる」
全速力で駆けるジンとモンスターの距離はあっという間に縮まる。
「グルァァァ」
目前に迫ったジンにモンスターは威嚇の咆哮をあげるが行動に移すことはない。
「やはり、ダメージが残っているんだな、なら!」
ジンは走る勢いそのままに槍を突き出す。
狙うのはエルがつけたノの字の傷跡。
「グギャァァァァァァ!」
狙い違わず命中した槍はモンスターの体に深く突き刺さる。
「どうだ!」
石槍というと原始的に思われるかもしれないが槍というのは世界最古の武器にして白兵戦用の武器としてもっとも活躍した武器の一つと言われている。
その威力はモンスターを貫通した事から明白だ。
手負いのモンスターは初遭遇時とは異なりあっけなく血に倒れ伏す。
「やった……はは、でも、もう一度は無理だな」
勢いをつけた刺突はジンの腕をプルプルと痺らせていた。
「でも、倒したんだ」
異世界に来てから半月、モンスターを倒したのはこれが初めてだった。
「……ジン」
「エルか……見てくれモンスターを倒したぞ」
興奮したジンが振り返るとおぼついた足取りでエルが近づいてきていた。
「……だ……め……って」
「えっ、何だって?」
エルの声はか細くジンの耳に正確に届かない。
「……にげ……て」
「逃げて……」
段々と鮮明に聞こえてくる声に不安を覚える。
「……にげて! ゴホッ、ゴホッ」
声を出すのもつらいのかエルは激しく咳き込む。
エルの決死の行動でジンはすぐさまモンスターに視線を向ける。
「――っ」
ジンが振り向いたときには既に熊のモンスターは丸太のような腕を小枝のごとき体躯に振り下ろしていた。
(はは……情けないな)
他者の力を借りてやっとモンスターを倒したと思いぬか喜びしていた隙を突かれて殺される。
あまりにも滑稽な死に様に呆れる事しかできない。
「――だ、め」
死を目前にし世界が停滞したように感じた頃、理解できない言語と悲痛な声がやけにハッキリとジンの耳に届いた。
―――トン。
全身を軽い衝撃が襲う。
その衝撃は僅かにジンの体を横に突き飛ばしていた。
「―――あ」
自分の現状を理解したジンは何が起きたかを察する。
誰かが自分を突き飛ばしたなら代わりにその誰かがモンスターの豪腕で叩き潰されることになる。
そして、この場にいるのはジンの他にはエルという少女だけだ。
スローモーションの視界の中、手を伸ばしてもエルとの距離は徐々に開いていく。
(まて、まてよ)
緩やかに時が進むように感じる中、こちらを見るエルと視線が合う。
「なん……で」
自分を見る少女の瞳はジンの無事を確認し安心しているように優しく、今まさに死ぬというのに笑顔を浮かべていた。
「何で笑うんだよ……」
ジンの問いは無情にも動き出した時によって遮られた。
自分の体が地面に向けて倒れていく中でジンは少女の鮮血が舞うのを目にする。
「……何だよこれ」
突き飛ばされたジンが立ち上がり目撃したのは最後の一撃だったのか事切れたモンスターと血を流すエルフの少女だった。
「なぁ、教えてくれよ。何で俺を助けたんだ……何で笑っていたんだ」
鉄の臭いが鼻をつくのも気にせずジンは一人問いかける。
少女の行動はわけがわからなかった。
他者を生かし自分を犠牲にする。だきすべきクラスメイト達とは真逆の行動。
「なのに、何で苦しみは一緒なんだよ」
得もしれない痛みが胸をきつくしめる。
クラスメイト達とは違う感情を抱いているのは分かるが結局苦しいのは一緒だった。
「…………………………………ごふっ!」
「エル!」
血を吹き出して咳き込んだのは間違いなく死んだと思っていたエルだった。
「……ジン」
「ああ、そうだ! 待っていろ今治すから」
「……治す?」
「ああ、今すぐ人をよんで……」
そこまで言ってそれが不可能なことに今更ながらに気付く。
森を抜けられないし、仮に抜けられる事に成功しても抜ける道を探す間にエルはきっと亡くなる。
今のジンにエルを助ける事は絶対にできなかった。
「……ジン……怪我している」
「えっ、ああ倒れたときに擦りむいたんだな」
「……ごめん……なおせない」
「っ! お前、自分がそんななのに何でだよ!」
最後まで自分を気遣うエルにジンは何故か苛立ちを覚えた。
「……エル……もうころすの……や」
「エル……お前まさか」
エルが過去に何かあったのは確かだろう。それはジンが思ったよりも壮絶なものだったのかもしれない。
それと同時にジンは気づいた。
もう殺したくない。その発言の意味するところは。
「モンスターをわざと生かしたのか」
エルの魔法はモンスターに深いダメージを与えたものの致命傷を与えたのはジンだった。
しかし、自分程度の攻撃で致命傷を与えることができるモンスターを魔法使いのエルが倒せないなんて事があるのだろうか、もし、倒せなかったのでなくエルが手加減したのだとしたら最後に魔法で一気に距離を詰めることができたのにも納得がいく。
「……バカが!」
ジンの口をついたのは罵倒の言葉だった。
(そうだ。こいつはばかだ。人を助けて自分が生け贄になるなんてばかがすることだ。普通の奴がやることじゃない)
「……ん、ごめ……ん」
何を怒られているのかも分からないだろうに謝ってくる。それがまたジンを苛立たせる。
(お前はなんで人の犠牲になろうとするんだ)
ジンからみてエルの行為は正しいとはいえないだ。
しかし、悪と決めつけたクラスメイト達と反対の行動をとった少女を否定することもジンにはできなかった。
(だからこそ俺はお前を死なせない)
ここでエルを死なせてしまったら結果的にジンはクラスメイト達と同じ事をしていることになる。
そんなのは到底許せることではなかった。
だから、生かすための力が欲しい。
そのためにやることは決まっている。
「エル――――――――――俺のものになれ」
「……ジン……の」
「ああ。俺がお前を死なせないと誓うから、だから俺にエルを支配させてくれ」
エルの発言で自分に残された可能性を思い出した。
支魂譲渡――相手のスキルなどの一部を使えるようになるこのスキルならエルを治療できるかもしれない。
これは賭けだった。
スキルの詳細と発動条件である支配の基準もジンは知らない。
だから、エル自身に自ら支配されることを願うことしかできなかった。
「……しはい……しはいなら……エル……一緒?」
「っ……ああ、ずっと一緒にいてやる」
「……なら……される」
瀕死ながらもエルは小さく微笑んで了承した。
その笑顔に胸が締め付けられる。
ジンとしては瀕死の状態を利用して力を得るようなやり方は本意ではない。
だが、それでもエルを治すために躊躇っている場合ではなかった。
「ありがとうエル。じゃあお前を支配するぞ」
自身も支配すると口に出してスキルが発動するのを待つ。
何せ詳細不明のスキルだ。発動する確証はない。
だから、ジンは乞い願う。
(今までの願いは叶なかった。
色々な不幸にもあった、だから、だからせめてエルを救うためだけの力をーー)
ジンの願いの答えは心の奥底で何かが繋がるのを感じると共に溢れた光によって示された。
ついに主人公が覚醒……