プロローグ
去年書いた話があったので出します。
遠野仁を一言で表すとしたら普通だろう。
容姿は整っているとはいえず、かといって不細工というわけでもない。
学力と運動神経のどちらも人より秀でているわけでもないから入学した学校も地元の人並の学力があれば入れる高校だった。
家庭を見ても普通にシングルマザーの母親に育てられ普通に健康体に育ち、普通に過ごしてきた。かといって普通が嫌という事もなく普通な事に普通に幸せを感じている。
しかし、どんな人間にも得てして分不相応な幸せを享受する時があるように遠野仁にもそれはあった。
それは高校生の青春の半分を占めるであろう彼女ができたことだった。
自分には不釣り合いなほどの美少女で性格や人望も相まって人気者の彼女、幼なじみという縁がなかったら一生関わり合いを持つことなく生涯を終えたであろうと断言できるほどの彼女ができたのは間違いなく凡人である仁の人生の中で特別だと言える。
何の取り柄もない普通の自分、そんな自分に不釣り合いな特別の彼女との普通な日常に仁は普通に幸せを感じていた。
――――しかし、そんな日常は超常の前に呆気なく崩れ去った。
彼女の事で男子たちに目をつけられてハブられ気味になったことに辟易としていたある日の朝、修学旅行の前日で皆が浮かれていると突如教室を白い光が埋め尽くした。
突然の発光に誰もが目を覆い、事態を把握できずに騒然となった教室で自身も何が起きたのか理解できずにいた仁の耳に教師の男が呟いた一言がやけにはっきり聞こえたと同時に仁の意識は闇に落ちた――――
そして、この瞬間普通な仁の普通な人生は消え去り、普通からは程遠い異常な人生が始まることとなる。
一年ぶりのなろうです。
前の作品は忘れてしまったのでプロットが残ってた此方の作品をだしました。
キャラ設定表は無くなったから思い出しながら考えねば( TДT)
まったり更新になると思いますが宜しくお願いしますm(。_。)m