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コーヒー砂糖ミルクあり  作者: 長谷川真美
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【待ち伏せの金曜日】

 毎週金曜日が待ち遠しい。それはバイト先で週に一回しか会えない恋人である廣瀬に会えるからだ。学校で作業服からスーツに着替えバイト先の近くの喫茶店で一番安いコーヒーを頼み廣瀬が来るのを待つ。窓から廣瀬(ひろせ)の姿を確認して手を振る。しかし、廣瀬は別の方向を見て、喫茶店とも塾とも違う方向に笑顔を向けている。わけが分からずに戸惑う。しばらくそのまま待っていたが廣瀬は喫茶店に来る事は無かった。少し暗い気持ちでバイト先の塾に向かう。


 どんな時でも欠かさない営業スマイルを携えて2コマの授業を終えた。ようやく書き慣れてきた書類を完成させて退勤のタイムカードを切る。外には廣瀬が待っていた。「建基(たてき)さん。いつスーツに着替えたのですか?今日、バイト前に見かけたときには私服でしたよね?」頭の中がこんがらがっていた。何かがおかしい。混乱の中問いかける。「俺は今日は学校からスーツで出勤したよ。いつもの喫茶店にいたけど。」今度は廣瀬が考え込む。「喫茶店の外で建基さんがいたので声をかけたら不思議そうな顔をされましたよ。」二人揃って答えを探す。廣瀬がおどけた様子で言ったことが正解だった。「建基さんのドッペルゲンガーかな。」俺のドッペルゲンガーは一人しかいない。悠人(ゆうと)だ。悠人と俺は妹の美波(みなみ)さえ外見が似ていなくても雰囲気が似ているので間違える事が多々あった。今日の帰宅後の仕事が決まった。悠人の吊し上げだ。「廣瀬、ドッペルゲンガーは俺の弟だ。廣瀬に無礼を働いた時点でコンクリート詰め決定だ。」その言葉を受け、廣瀬が苦しそうなまでに笑い続ける。「コンクリート詰めは可哀想ですよ。建基さんはヤクザでは無いんですから。」どんな場合でも廣瀬の笑顔を打ち消した奴は実の弟でも許せない。待ち伏せの金曜日が俺の楽しみなのだから。FIN.


ラブコメモードに戻ってきました。


建基が廣瀬の事を祐奈と呼べるのはいつになるかは私も分かりません。悠人よりも奥手かもしれません。


悠人と建基は同じ大学の土木専攻の材料系でも違う研究室です。悠人はシミュレーション系。建基は実験系です。美波は普通高校から四大の経済学部で環境経済学を専攻しています。河口家は土木一族です。祐奈視点で美波をいずれかは出したいです。


まだまだこのシリーズとお付き合いして下さい。


寝付けない夜。2017年6月。

長谷川真美

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