~第七十三話~元勇者、物を貰う~
気がついたら、一ヶ月ぶりですよ。
本当に執筆してなかったんだな・・・・と実感しました。
とりあえず、また時間出来たら執筆しようと思います。
私達はユリスと一緒に、バイトール王国の中にある教会へと、行く事になったのだった。
そう言えば……バイトール教会であった事と言えば……教会の中に入ったら、勇者君がやってきたんだよな……まさか、また勇者君に出くわすとか無いよな……?
そんな偶然二回も起きないよな……と思いながら、ユリスと一緒にバイトールの国の中を歩く。
暫く歩いて、バイトール教会にたどり着いた。
教会の中に入ると、人がほとんどいなくて、神父様だけがいる状態だった。
「お父さん、ただいま」
ユリスがそう言うと、神父様が
「おおお、お帰りユリス、ん……貴方達は前にこの教会にやって来た方ですよね? えっと……確かお名前は……」
神父様がそう言って来たので、前に名乗ったけど、改めて名乗る事にした。
「私の名前はナナです、で、この子が娘のリアネです」
「そうだったな……私はユリスの父のアイギスと言うぞ。このバイトール教会の神父をしている。確か……ナナさん、娘が何故か貴方の事をお姉様とか呼んでいなかったか?」
「あ、はい……」
「そうか……ユリス、まだこの人をお姉様って呼んでいるのか?」
「当たり前ですよ、お父様、何でそんな事を言うんですか?」
「はあ……何かすまない。こんな娘で……」
「いえ……」
「ところでお父様、お姉様に渡したい物があったんですよね?」
ユリスがそう聞くと、アイギスさんが
「おお、そうだった。ナナさん、貴方に渡したい物があるんだ、ちょっと待っててくれ」
そう言って奥の部屋に移動する。
移動して数分後
「ナナさんにこれを渡したかったんだ」
大きな箱を持って来て、私に渡して来た。
「この箱ですか?」
「ああ、その中にはな……洋服が入っているんだ」
「洋服ですか?」
「ああ、実はな……昔のユリスの服が入っているんだ、丁度……その子、リアネちゃんだったかな? ユリスがリアネちゃんと同じ年ぐらいの服なんだ。流石に今のユリスじゃ、その頃の服……着れそうにないしな? 持ってても処分するだけだし、どうせ処分するなら、誰かに渡した方がいいと思ってな……受け取ってくれないか?」
アイギスさんがそう言って来たので、改めて箱を開いてみる。
その箱の中には、確かに子供用の服が入っていた。うん……サイズ的にリアネに似合うと思う。
「アイギスさん、貰ってよろしいんですか?」
「ああ、構わないぞ……と言うか、貰ってくれないと、こちらとしても処分するのに困るしな……」
「解りました……では、有難く頂く事にします」
「おお、それは助かる……それと、ナナさん」
「はい、何でしょうか?」
「前から思っていたのだが……その姿は、暑くないのか?」
アイギスさんに言われてしまった。まあ……今の私の姿、厚手のフードを被っているし、見た目的には暑そうに見えるのだろう。実際にちょっと暑いしな……
「えっと……まあ、この格好じゃないと、この国では少し問題あるので……」
「そうか……確か、銀髪の髪の色をしているのだったな……ナナさん、その髪の色、色を変える事は出来ないのか?」
「えっと……前に黒陽の粉で変えてみようと思ったのですけど、全く効果が現れなかったんですよね。なので今の所、色を変えると言う事は出来そうにないですね」
「そうか……」
「ええ~? お姉さまのその髪の色、とっても綺麗なので、私としては変わらない方がいいと思うんですけど?」
「ユリス……この国では、銀髪は結構目立つと思うんだが……この国で銀髪の髪をした人って、ほとんど見かけないだろ?」
「あ、確かにそうです。私……お姉様ぐらいしか、見た事ありませんよ?」
「そうだろう……なら……ナナさん。私も髪の色を変える方法を見つけたら、ナナさんに教えたいと思うのだが……それでいいか?」
「えっと……アイギスさんも協力してくれるって事ですか?」
「その言い方だと、他に協力してくれる人がいるのか?」
「はい、まあ……一応、ココネルさんが協力してくれますね。ココネルさんは知っていますか?」
「ココネルっていうと、ワトリ家の奥方かな。 なら……知っているぞ。この教会にも訪れる事もあるしな? それにしても……ココネル嬢とどうやって知り合ったのかが気になるが……まあいいか……とりあえず、私の用事は終わったのだが、ナナさん、これからどうする?」
アイギスさんに言われて考える。とりあえず……もう用事は無さそうなので
「そうですね、では私達は家に戻る事にします」
「え……帰っちゃうんですか……是非、泊まって欲しかったのに……」
「おい……何で泊まる事になってるんだよ……私は許可しないぞ? ユリス……」
なんか……アイギスさんが呆れていた。それにしても泊まって行ってとはな……
一体この子、私に何しようとしてたんだ? すっごい気になるけど、私には娘のリアネがいるしな……
とりあえず私は、こう言う事にした。
「それでは私達は、家に戻りますね? アイギスさん、この服、ありがとうございました。それじゃあ行きましょうか? リアネ」
「うん、お母さん」
アイギスさんにお礼を言ってから、私達は自宅に戻る事にしたのであった。
家に帰って、ちょっと楽しみが出来たな……貰った服を、リアネに着せると言う楽しみがな?
そんな事を思っていたのであった。