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~第七十二話~元勇者、再び遭遇する~

はい、続きの話となります。

外行きの服装に着替えた後、私はリアネを連れて、家の外に出る。

家の外に出て、とりあえず……食材を購入する為、バイトール王国の中央広場に向かう事にした。

バイトール王国の中央広場に辿り着き、色々な出店が出店されているので、私はリアネに


「リアネ? 今日は何が食べたい?」


そう聞いてみると、リアネは考える仕草をする。

うん……やっぱりうちの子は可愛い。もう、見た目が天使だね? うん。


「えっと……甘い物が食べたいかな?」


「甘い物ね? 解ったわ」


リアネにそう言った後、私達は甘い物を探す事にした。やっているお店を見てみると、いろいろなお店があり、その中で甘い物を探すとか、ちょっと大変かな……と思ったけど、そのやっているお店の中に知っている人がいたので、その人に話かけてみる事にした。


「エルさん、こんにちはです」


話かけたのは、このバイトール王国でお店を開いているエルさんだった。


「あ、ナナさんとリアネちゃん、こんにちは? 今日はどうしたの?」


「今日は買い物に来たんです。エルさん? リアネが甘い物が欲しいって言っているので、それを探しに来たのですけど、何かお勧めの物ってありますかね?」


私がそう言うと、エルさんが


「そうねえ~……これなんかどうかしら?」


そう言って取り出したのは、白色の物だった。


「これは?」


「これは、オモチと呼ばれる品物でね? ちょっと仕入れて見たのよ。 これならリアネちゃんの口にも合うんじゃないかな?って思ってね? はい、リアネちゃん」


そう言ってリアネに渡して来たので、リアネがそれを受け取った後、食べてみると


「これ、甘くてもちもちしてて美味しい~」


「でしょ? 良かった。リアネちゃんの口にあって良かったわ」


「あの……これって、私の知っている物ですよね? 私、お餅と言うのを知っているんです。これの名前がオモチと言うのでしたら、私の知っているお餅と同じ品なんじゃないですか?」


「あら、そうなの? ナナさんの知っているお餅ってどんなの?」


「私が知っているのは、白色をしていて中に色々詰め込む事が出来る品なんですけど、このオモチの中には何が入っているんですか?」


「そうなんだ。このオモチの中にはね? アズの実が入っているのよ。だから甘いんじゃないかしらね?」


アズの実……なら、やっぱり餡子餅じゃないか。アズの実はパンにも合うから、このオモチと言う品に合うと思う。これならリアネも気に入ってるから、私はエルさんに


「エルさん、そのオモチと言う品、あるだけくれませんか?」


私がそう言うと、エルさんは少し考える仕草をした後。


「解ったわ、じゃあ用意するわね?」


「助かります。あの……おいくらですか?」


「お代はいいわよ。これで利益を得ようとは思ってなかったしね。ちょっと他の仕事で臨時ボーナスが入ったから、今日は気分がいいのよ」


「そうなんですか」


臨時ボーナスね……一体を何をしたんだろうか? まあ……気になっても仕方がなかったので、私は早速魔法鞄を出現させて、その中にエルさんの用意してくれたオモチと、あと他の食材もエルさんの所に置いてある商品から、色々と購入する事にした。

購入が終わった後、魔法鞄を収納して、私はリアネに


「リアネ、そろそろ行こうと思うけど、何所か行きたい場所とかある?」


私がそう言うと、リアネは考える仕草をした後


「ううん、特に無いよ? お母さんはあるの?」


そう聞いてきたので、私はこう答える事にした。


「私も特に無いわね? それじゃあ買い物も済ましたし、家に戻りましょうか?」


「うん、お母さん」


私達がそう決めて、エルさんと別れて、家へ戻ろうとすると


「あ、お姉さま!」


そう言って私に抱きついて来る者がいた。私の事をお姉さまって呼ぶって事は、もしかして……

改めて抱きついて来た者の姿を見てみると、修道服を着た彼女、ユリスだった。


「確か……ユリスだったわね」


「はい、お姉さま、お久しぶりです。あの……お姉様、今、大丈夫ですか?」


「大丈夫と言われたら、まあ……大丈夫だけど……一体どうしたの?」


「実は……私のお父様が、お姉様に渡したい品があるみたいなんです、あの……お姉様? 一緒に私の家まで来てくれませんか?」


そんな事を言って来た。私に渡したい物……? まったく想像つかないんだけど、確か……この子の父親は、バイトール教会の神父様だったような……その神父様が一体私に何を渡すつもりなんだ? 気になったので、私はユリスに


「ユリス、気になるからお邪魔するわね?」


「はい、解りました!」


「お母さん……行くの?」


「ええ、リアネ? それでいいかしら?」


「お母さんがそう言うなら、いいよ?」


「なら、決まりね?」


こうして私達は、ユリスの家、バイトール教会に向かう事にしたのであった。

歩く途中。やたら視線を感じるけど、まあ、その理由は解ってしまう……そう、歩く度に揺れるのだ、彼女の胸が。その姿を見たからか、リアネが「私も大きくなるのかな……」とか、呟いていた。

私としては、リアネにはあまり大きくなって欲しくないなあ……とか、思っていたのである……




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