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~第五十五話~元勇者、馬車で移動する~

はい、続きの話となります。

最近、娘視点の話をいれるか?

勇者君視点の話をいれるか?で迷っていますね。うん。

さて……バイトール王国から、セレンディア王国に向かう旅になったのだけど……

馬車と言うのはね……はっきり言うと、ちょっと退屈な感じもした。まあ……魔物とか野党とかが現れないのはいい事だとは思うけど、移動中何もしないと言うのは、精神的にも辛いかも……って思ってしまう。

リアネは、大丈夫なのか……と思い、娘のリアネの姿を確認してみると、外の景色をみながら

「クロー? 結構速いね~」と、頭の上に乗っているクロに話しかけてるみたいだった。

何と言うか……本当にうちの娘は最高ですね。かなり可愛いです。きっと大人になったら、美女になるんだろうなあ……まあ、それに群がってくる男には容赦しないけど。娘は誰にも渡さないつもりだしね? そんな微笑ましい光景を眺めていると、馬車が止まった。何で止まったんだろ?って思っていると


「魔物がやってくるな……戦闘態勢を取るぞ」

ワトリさんがそう言うと、確かに足音が聞こえて来て、私達の前に現れたのは、緑色の生物だった。

あれって確か……前に私が男だった時に退治したコブリンモドキじゃないか? この生物の名前が解らなかったから、勝手にコブリンモドキって名前付けてたけど……私は、ワトリさんに


「あれって何ですか?」

そう聞いてみると


「あれは、コブランと呼ばれる魔物だな、そんなに強くないが、群れで襲ってくるとやっかいな相手だな? とりあえず……一匹だけみたいだから、仲間を呼ばれる前に倒す事にする」

コブランって名前なのか……そんなに強くないね……一体どのぐらいの強さなんだろうな?って思っていたら、ワトリさんが剣であっさりと倒してしまっていた。

一撃で倒れたと言う事は、ワトリさんの言った通り、大して強くない魔物だったのだろう。

コブランを倒した後、ワトリさんが


「ココネル、他に魔物がいないか、調べてくれないか?」


「解ったわ、ちょっと待って……エネミー・サーチ」

ココネルさんが杖を構えてそんな言葉を呟く。呟いた後


「他の魔物はこの近くにはいないみたいよ?」


「そうか、じゃあ……馬車を動かす事にしよう」

そう言って、再び馬車が動き出した。

今の呪文って、探査魔法なんだと思う。どんな方法だったんだろうか? 私も覚えたいけど……魔法って全く使えないからなあ……あ、でも、リアネなら覚える事が出来るのかな……? 私はリアネに


「リアネ?」


「な~に? お母さん」


「今のココネルさんの使った魔法って、リアネは覚えたい?」


「ん~……よく解らない? ココネルさん? それって使えると便利なの?」


「そうね……自分の身を守る為だし……覚えられるんだったら、覚えておいて損は無いと思うわよ?」


「そっか……じゃあ……今の私でも覚えられるかな?」


「う~ん……リアネちゃんは、魔法はどれくらい使えるの?」


「えっと……この本に書いてあった魔法を一つだけ……かな……」

そう言って取り出したのは、家にあった魔術大全だった。リアネ……この本持って来てたのか……

リアネは、これに載っている魔法を一つ使えるというのは、凄い事なのかな? ちょっと気になったので


「ココネルさん? リアネの年齢で、魔法が使えるって凄い事ですかね?」

私がそう聞いてみると


「そうね……魔法の適正が抜群に良い子だったら、リアネちゃんぐらいの年齢でも魔法は使えるかな? うちのタマコは駄目だったけどね」


「タマコ、そうなの?」


「はい……どうやら私、魔法はあまり向いてなかったみたいなんですよね? けど、魔法が使えなくても全く問題はありませんでしたから」


「そうなんだ……」

それはそれで良かったかどうか疑問だったけど、深く考えない事にした。


「じゃあ、ココネルさんの使った魔法って、リアネは使えるんですかね?」


「そうね……ねえ? リアネちゃん、貴方の使った魔法ってなんなの?」


「えっと……この本に書いてあったライト・アップって言う魔法かな」


「そう……じゃあ、攻撃呪文はまだ使った事がないのね?」


「う、うん」


「じゃあ……ちょっとやってみましょうか? ワトリ、構わない?」


「そうだな……急ぐ旅でもないしな? それにそろそろ暗くなるし、今日はここで野営する事にするか、タマコ、手伝ってくれ」


「解った、お父さん」


ワトリさんがそう言うので、今日の馬車の移動はここまでのようだった。

馬車が止まると、ワトリさんとタマコが野営の準備をして、ココネルさんはリアネと魔術特訓?する事になったみたいだった。じゃあ、私はどうするか……と考えて、とりあえず……自分の持って来た武器の手入れと、ワトリさん達の手伝いをする事にした。

ワトリさん達の手伝いをしながら、私は、リアネが無茶しないといいけど……って、思っていたのであった……




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