~第五十話~魔王の部下、行き先を聞き出す~
はい、久しぶりの投稿です。
今回は、魔王サイドの話にしてみました。
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ありがとうございます。
これからも時間が出来たら、投稿等したいと思います。
サバルクと言う町に到着したユーノは、この町で情報などを集める事にした。
「それにしても……この町って、何と言うか……ちょっと暑いっすね……」
ユーノは、そう呟きながら町の中を歩く。町は結構賑わっていて、色々な人々がいるので、ユーノはここなら情報を得られるんじゃないかと思った。
「え~っと……私の求めてるのは、魔王様が言うには「銀髪の女性」って事なのよね……」
とりあえず……人の集まりそうな場所を探す事にして、そこで情報を聞き出す事にした。
町の中を歩いて、食堂みたいな所を見つけたので、その中に入る。中は結構広くて、色々な人々が食事をしている。ユーノが店の中に入ると、ユーノに話しかけて来る男がいた。
「いらっしゃい、お客さんここいらでは見ない顔だな? この場所は初めてかい?」
「えっと……まあそんな感じですわ」
「そうかい、じゃあ……何か注文するかい?」
「注文と言う事は、ここは食事所ですわね?」
「そりゃ椅子に座って食事している客がいるんだから、見たら解るんじゃないか?」
「確かにそうですわね……」
「それとお前さん……背中に黒い羽が生えてるんだが……それは本物なのか? ん~俺が見た所、鳥系の獣人ってとこに見えるんだが、そうなのか?」
「えっと……まあそんな感じに思ってて下さいな? とりあえず……何か注文した方がよろしいかしら?」
「そうだな……せっかくここに来たんだ、何か食べてってくれ……一つ聞くが、ちゃんと金はあるのか?」
そう言われてユーノは、自分の持ち物を調べてみる。
「……持っていないわね」
「……じゃあ何しにここに来たんだよ……しょうがねえな、あんた美人だしな? 俺のおごりだ。今日は無料にしてやるぜ」
「えっと……ここはありがとうと言った方がいいんですかね?」
「おう、とりあえず俺の店だしな? ちょっと作ってくるから、空いてる席に座って待っててくれ」
そんな事を言われたので、ユーノはその言葉に従う事にした。ユーノが席に着くと、周りの客から「一体何所から来たんだ?」とか「あの子に罵られたい……」「俺は罵倒されたいぜ!」とか、そんな風な感じの声が聞こえて来る。
(これって私に対して言っているっすかね? 何か……複雑な感じっす……)
そんな事を思っていると
「お待たせ、俺の自信作だ、まあ食べてってくれ」
そう言って来た男が、テーブルの上に料理を置く。出された料理は、見た目が結構美味しそうな感じだった。せっかく作ってくれたのだし、ユーノは早速その料理を頂く事にした。
味に関しては、味付けが抜群なのか、かなり美味しく仕上がっていて、あっという間に食べ尽くしてしまった。食べ終わった後、作ってくれた男に礼を言うと、男が
「気に入ってくれて良かったな。また来る事があったら、今度は客として来てくれよな?」
そんな事を言ってきたので
「まあ、気が向いたら来ようとは思いますわ」
そう言う風に言っておく事にして、けど、ここに来た目的は情報を集める事だったので
「あの……ちょっと聞きたいのですけど、この町に銀髪の女性っているのですか?」
ユーノがそう聞いてみると
「銀髪の女性? それってエルフの事か?」
「いや、エルフでは無いと思うんですけど……」
「エルフじゃない女性か……まあこの町には、エルフもほとんどいないしな?」
「そうですか……」
そんな事を話していると、客の一人が「そう言えば、バイトール王国で銀髪の女性を見かけたな」とか、言っていたので、ユーノはそう言って来た客に詳しく事情を聞く事にすると「数ヶ月前の事だが、私はバイトール王国にいたんだ、で、その中央広場でフードを被った女性がいてな? フードを被っていたから少ししか見えなかったが、確かに銀髪の髪をしていたと思う、まあ……今もあの国にいるとは解らないがな?」と、そう言った。
ユーノは、そう話してくれた客にお礼を言って、店の外に出る。外に出てから、とりあえず……魔王様に連絡でもしてみるか?と思ったので、魔王から貰った物で魔王に連絡する事にした。
「あー、魔王様? 聞こえてますか?」
ユーノがそう話すと、通信機から
「聞こえているぞ、で……何か解ったのか?」
「えっと……今私は、サバルクと言う町にいるんですけどね? その町で情報を集めたんですけど、とりあえず……聞いた話では、バイトール王国に銀髪の女性がいるって話みたいなんですね。前に出会ったエルフの女の子もバイトール王国にいるような事を言っていましたし、魔王様はどう思います?」
「バイトール王国か……で、ユーノ? 貴様はどう思うんだ?」
「私ですか? そうですねぇ……まあいるかも知れないって感じですかね?」
「そうか……じゃあ、その国に行け」
「……はい? 私がですか?」
「そうだが? 何か文句あるのか?」
「……いや別に文句はないですけど……まあ、魔王様の部下ですしね……解りましたよ、じゃあ……バイトール王国とか言う国に行ってみる事にしますよ」
「そうか、何か解ったら、また連絡するように」
そう言って、通信が切れる。
「とりあえず……魔王様にも言いましたし、バイトール王国とか言う国?に、行く事にしますかね……」
そう決めたユーノは、バイトール王国に行く事を決めたのだが……
「そういや、バイトール王国って……どっちの方角と言うか、何所にあるんだろう……」
その肝心のバイトール王国の場所が、全くと言っていいほど解らなかったのであった……