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~第二話~元勇者、状況を語る~

とりあえず、この物語は10話目安で書き上げていこうと思います。

今、私がいる国はバイトール王国と言う。

この国、名前からして、仕事が豊富そうな感じなのだが……国と言うだけあって、色んな人がいるし。

しかも仕事の量も多く存在しているみたいだった。

今の私は、「ナナ」としてこの国で暮らしている。まあ、名前の由来は、こっちの世界に来た時、本名の男っぽい名前より、別の名前がいいよなあ……と考えて、「名無し」から拝借して、ナナと名乗る事にしたのであった。今じゃすっかり、この名前で定着しているしな?

で、私には娘がいる。

娘の名前は「リアネ」。今現在、五歳になった黒の髪をしている美少女だ。

この国では、黒髪がほとんどいなくて、たま~に黒髪の者をみかけるので、この国の事を国の住人に聞いた所、黒髪は別の国に少しいる程度だと言う事が解った。

まあ、リアネの父親。魔王なんだけど、あいつも黒髪だったしな。しっかりとそれは遺伝されたんだろう。うん。で、今現在の私の髪の色は、何故か銀髪だった。

男だった私は黒色の髪だったのに、魔王に女にされたら、銀髪になっていたので、多分と言うか、あの変態魔王の趣味でこの色にされたんだと思う。だって、女になった私を襲った変態だし。

まあ……その後に勇者に告白されて、それを断って、この国に逃げてきたんだけど……

あれから五年経過しても、あの勇者君が結婚した!とか全く聞かないし、国が発行している、情報誌に「勇者、○○○と結婚」と、そんな感じのニュースとかが全くなかった。

確か……あの魔法使いの女の子と、勇者召喚した国、セレンディア王国の王女様が、勇者に惚れてたんじゃないのかって思ったけど、どうやら未だに勇者君が、独身の可能性が凄く高そうだった。

あの王城での勇者君が「絶対に諦めません!」とか言っていたしなあ……

もしかしたら、未だに私の事を狙っているのかも。

女になってしまって、結構な時間がたっちゃったけど、あの勇者君を好きっていう感情が全く起こらなかった。じゃあ私は誰が一番好きなんだ……?と悩みまくった結果、一番好きなのは、今の所、娘のリアネと言う事だった。

まあ……この世界でたった一人の血を分けた肉親だし……。

もし、リアネに危害を加えようとする者がいたら、全力で排除したいとも思ってしまっている。

取りあえず……今後の方針は、娘のリアネを大事に育てると言う事に決めているのであった……



「お母さん~朝だよ?」

娘の声がして、目が覚める。

目覚めて視界に写るのは、見た目が美少女のリアネだった。

うん、可愛い。本当にうちの娘は天使だね。

今の状態で天使なのだから、大人になったらもっと綺麗になるんだと思う。

そう考えながら、私は


「おはよう、リアネ」

そう言って頭を撫でる。リアネはこの行為に満更でもない様子なので、このまま時が止まってしまってもいいなあ……とか、ちょっと馬鹿げた事も考えてしまった。


「お母さん……時間だけど、いいの?」


「え? あ」

娘にそう言われて、時間を見てみる。確かに、約束がある時刻となっていた。


「あ、そうね……準備するわ」

そう言って、着ている服を脱いで、いつも外用に使っている衣装へと着替える。

着替え終わった後、リアネが


「お母さん……」


「な~に?」


「前からすっごく気になってる事があるんだけど……なんで外行く時、その被り物をいつも装着しているの?」


被り物……ああ、フードの事か。確かに私は、外に出かける時、必ずと言って良いほど、顔がすっぽりと隠れる程度のフードを装備する。


「これは、私の……そうね、趣味ね」


「しゅ、趣味なんだ……」


「ええ、それより朝ごはんにするわね? お腹すいたでしよ?」


「う、うん」


なんか……娘が納得していない顔をしていたけど、気にしない事にして、朝ごはんを作る事にした。

この世界での朝食は、基本的にパン食となっていって、我が家でも朝食はいつもパンと決めていた。

今日もいつもと同じく、パンと牛乳を用意して、娘と一緒に朝食をとる。

朝食を食べ終わった後、私は娘に


「リアネ? 私は仕事に行くけど……家できちんとお留守番しているのよ?」


「うん、解った。外に出かけちゃ駄目なんだよね?」


「そうね、リアネは可愛いから……リアネを誘拐しようとする変態さんもいるのよ? そうなった場合、二度と私と会えなくなるのよ? それは嫌でしょ?」


「う、うん……」


「じゃあ行ってくるわね?」


そう言って私は、娘にハグしてから、家の外へと出かける事にした。うん、これで私の言いつけ通り、リアネは家で大人しく待っていると思うし、さ~て、今日も仕事を終わらせて、家でゆっくりと過ごす事にするかな? 私は、そう思いながら、働いている場所へと移動する事にしたのであった。

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