~第十五話~娘、お出かけする~
はい、今回は娘視点で書かせて頂きました。
ある程度話数いったら、続きでも書こうかな?って感じです。
しかし……評価いつの間にか700ポイント超えてますね。昨日確認したら500ポイントぐらいだったんですよ? ちょっと驚きです。
評価くださって、ありがとうございます。
お母さんの言いつけどおり、家の中で待っている事にしたんだけど……う~ん……今日も魔法の練習しようかな? 私がやったのは、本に書かれてあった魔術「ライト・アップ」だけなんだけど……もう一回、このライト・アップの術の練習でもしようかなあ? けど……他にも色々と呪文が載っているみたいだし……他の術も危険ではなければ試したいかも? そう思っていると、外から足音が聞こえて来たので、お母さんが帰ってきたのかな?と思ったので、玄関口にいく。
扉が開かれて、現れたのは私の大好きなお母さんと、えっと……お母さんに紹介されたバルバさんと言う男の人、それに……あれ? お母さんの隣に女の子がいる。
とりあえず私は
「お母さん、お帰りなさい~」
「ただ今、リアネはいい子で留守番してたかしら?」
「うん、ちゃんとお母さんの言いつけ通りに家にいたよ?……えっと? お母さん?」
「何かしら?」
「隣にいるのは……バルバさんだよね? あとその女の子は?」
「そうね……リアネに説明するわね? 実は」
お母さんが言うには、この女の子、エルフと言う事が解った。エルフの女の子なんだあ……私とどう違うのかな? あ、でも……お母さんと同じ髪の色をしてるなあ……
お母さんが言うには、このエルフの女の子を送り届けるというみたい。
「リアネちゃんはどうする? ナナはこれからこの子と一緒にお出かけしなくてはならないんだ、もしかしたら長くなるかも知れない。一人でお留守番するのは不安だろう? 私かタマコと一緒にいる事にするか?」
一人でお留守番? お母さんと一緒がいいもん!
「嫌……お母さんと一緒がいい」
「……だそうですよ。あの……一緒に行っても構わないですかね?」
「ふうむ……少々危険も感じるが……まあいいだろう。解った。三人だけでも不安だと思う。護衛をつけるが、それでいいか?」
「はい、助かります、あの護衛って……」
「な~に心配するな、腕の立つ護衛なのだからな? 護衛の準備が整うまで、出発は明日にしてくれないか? では私はお暇するとしよう。この子もナナに懐いているようだしな? 構わないか? ナナ」
「……解りました」
「ではな」
そう言って、バルバさんがいなくなった。バルバさんがいなくなった後、このエルフの女の子が
「ママ! 会いたかった!!」
そう私のお母さんに抱きつきながら、言ったの! な……何言ってるの!? この子? 私のお母さんなのに!
「えっと、私は……貴方の母親じゃないわよ?」
「嘘! 何で忘れちゃったの? ママ? 私……ママにずっと会いたかったんだよ?」
そうだよ! だって、私のお母さんだもん。
「何度も言うけど、私は貴方のママではないのよ……娘はこのリアネだけだし」
「そんなの信じられない! だってその子、髪の色違うよ!」
信じられないと言われても、私のお母さんだもん!
私は、この女の子に
「ママは、私のママなの!そうでしょ? ママ」
「ええ、この子の言っている事は本当よ? すまないけど……貴方のママではないから、ごめんね?」
「本当なの……?」
「ええ、ところで……そんなに私が貴方のママに見えるのかしら?」
「…………だって似てるんだもん……」
この女の子の母親って、私のお母さんに似てるの? この女の子のお母さんも、綺麗なのかなあ?
私がそう思っていると、この女の子がどうしてここに来たのか話しだした。
えっと……ちょっと意味が解らなかったけど、お母さんに聞いた方がいいのかな? でも、お母さん答えてくれなさそうだし……で、このエルフの女の子の名前が、エリンと名乗ったので、私も一応自己紹介した。
私には何となく解る。この子と仲良くは出来ないと……でも、何でだろう?
まあ、気にしない事にして、お母さんと一緒に食事を取って、一緒に寝る事にした。
次の日。私はお母さんに起こされて目が覚める。
うん、やっぱりお母さんは綺麗だと思う。銀髪がキラキラ光ってる風に見えるしね?
今日は、お母さんと一緒に出かける日なので、外行きの服装に着替える事になった。
朝食を取った後、私の家にやって来たのは、バルバさんともう一人の大きい男の人だった。
なんか……顔がちょっと怖いよう……でも頭に耳がついてるし、前にお母さんから聞いた、じゅーじんとか言う種族なのかな? 私がそう思っていると
「待たせたな? では、護衛をつれて来たぞ、ほら、挨拶しろ」
「俺が君達を護衛する事になった、ワトリだ、よろしくな」
あ、なんか優しい目をしてる……いい人なのかな?
「えっと、私がナナで、こちらが娘のリアネ、で、護衛対象のエリンです。えっとワトリさんでいいんですかね?」
「ああ、気軽にワトリでいいぞ? 宜しく」
そう言ってお母さんと、握手していた。
「でな? このワトリは、獣人の中でも結構強いからな? 護衛としては役立つと思うぞ」
「ああ、俺も自分の強さはわかっているつもりだしな? それに……娘と仲良くしてくれてるみたいだしな。 感謝する」
「娘?」
「ああ、俺の娘はタマコだ、ナナさんはタマコの同僚なのだろう? タマコから良く聞かされていたしな?」
タマコさんって、前にお母さんと出かけた時にあった、女の人かな?
「あ、じゃあ……タマコから聞いたのですが、ヒーリングキャットって言う種族なんですか?」
「ああ、そうだな? ヒーリングキャットは、回復術が扱える種族なんだが、俺は回復術はあまり使えん。武力を極める事にしていたからな? その代わり、剣術、槍術、魔術、格闘術を覚えたのだ」
「そうですか……」
「じゃあ、私の用事はこれで終了だな? ナナ、この子を送り届けたら、戻ってくるのだろう?」
「それはそうですよ、この国に私の家がありますし」
「そうか……」
「あの……何か?」
「いや、無事に戻って来たら話すとしよう。それでは私は行くな?」
バルバさんが移動した後。
「それでは、早速出発しようではないか? 準備は整っているか?」
「はい、出来てます、リアネも問題は無いわよね?」
「う、うん、ないよ?」
「エリンは?」
「…………出来てる」
そう言って、エリンがお母さんの手を握っていたので、私もなんか嫌な気持ちになっちゃったので、お母さんの手を握る。なんで、嫌な気持ちになったのかな? う~ん……解らないなあ。
「……何か微笑ましいな? それよりナナさん、バルバから事情を聞いてるのだが……そのフードは被ったまま行くのか?」
「えっと……そのつもりですが」
「成る程……しかしそれでは前が見づらいのではないか? 確かに……この国では銀髪はとても目立つのだろう。 だが……俺がナナさんに危害を加える輩から守るから、そのフードを外してくれはしないだろうか?」
ワトリさんにそう言われてる。
お母さんがフードを被るのは趣味って言ってたけど、やっぱりちょっとおかしいと思うんだよね?
お母さんは、そのままの姿はぜ~ったいに良いと思うのに……
ワトリさんにそう言われたのか、お母さんが
「これでいいですか? ワトリさん?」
「……あ、ああ、しかし……タマコが「ナナさんってすっごい綺麗なんですよ~」って言っていたが、これは納得だな。よし、俺がナナさんにちょっかいかけてくる輩からしっかりとガードするから、宜しくな?」
「……はい、宜しくお願いします、それじゃあ行きましょうか?」
「ああ」
お母さんがそう言ったので、お母さんと一緒にお出かけする事になった。 お母さんとお出かけ……ちょっと楽しいかも? 私はそう思っていたのでした……