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~第十一話~元勇者、戦う~

PV数すごいですね。本当に感謝しております。

で、最近考えてる事。この作品にストーリーに絡むキャラを出す場合。誰にしようか?と。

候補

①勇者君のパーティメンバーだった魔法使いの女の子

②セレンディア王国の王女様と王様。

③魔王様の元側近。

④全く関係ない、冒険者の男女等。

そんな感じです。まあ、出すかどうかは未定かなと。



さて……エルフの里に行く事になった私達だが……バイトール王国の国の外に出るまで、結構な視線を感じた。まあ……私達の傍に獣人の、それも厳つい男のワトリが睨みを効かせているから、私達に話しかけて来る者はいなかったのだが……というか、私に見ほれている男が、隣にいる女にビンタさせられていたけど、あの男の隣にいる女が彼女だと思うんだが……まあ、気にしない事にした。

何とか無事にバイトール王国の外に出る。

行き先はエルフの里なので、このバイトール王国から、結構な距離があったが、私は二人に


「二人とも、今から行く場所は、ちょっと遠いけど、大丈夫?」


私がそう聞くと


「大丈夫、お母さんと一緒にいるもん」


「私も……」


娘のリアネとエルフの女の子、エリンがそう言ったので、特に問題がなかった。


「ナナさん、そのエルフの里ってのは、ここから遠いのかい?」


ワトリさんにそう聞かれたので


「そうですね……歩いて行くと、日が沈む前には辿り着くって感じだと思います」


「そうか……なら、一泊は野営も視野に入れんとな? ではナナさん、案内を頼む」


「解りました」


そう言って、私達はエルフの里へと移動を開始する事にした。移動中、ワトリに教えられたのだが、この辺りは、野生の動物が暮らしていると言う事。野生の動物は、人を襲う者もいれば、こちらが手出ししなければ何もしてこない者もいると言う事。

それと、魔物と呼ばれる魔力が備わっている者も存在していると言う事だった。

魔物ね……そういや、男だった時に出くわした弱小の魔物、液体状の魔物で、私はスライムと呼称していたが、あのスライムもこの付近にいるのだろうか……?とか思っていたら、そのスライムとばったりと遭遇した。そのスライムは、緑色をしていて、なんか……円らな瞳をしている。

けど……サイズがでかかった。ワトリさんと同じぐらいの大きさなんだけど? 顔は可愛いく見えるのだが、そのスライムから緑色の霧みたいなのを放出しているのが気になる。

というかあれ……思いっきり毒の霧に思えるのだけど?


「皆、気をつけろ、こいつは毒スライムだ」


あ、やっぱり……毒のスライムだった。


「お、お母さん……毒って?」


「毒は、そうね……もし毒になったら、体が痺れたり、動かなくなったり、意識が無くなってそのまま動かなくなってしまう事もある危険な物よ? だから……リアネ? 私の後ろにいなさいね?」


「う、うん」

リアネがそう言って、私の後ろに隠れる。ワトリさんがその光景を見た後


「毒スライムか……回復術で毒治しは覚えてないからな? しかもあの毒スライム、毒の霧を放出してるな……これはどうするか……しかも威嚇してるな?」


ワトリさんがそう言ったので、私も確認してみる。確かに、この毒スライム、さっきまでの円らな瞳が変わっていて、いつの間にか口元があり、にたっと、不気味な表情をしていて、まるで……食べ物を求めているような表情をしていた。明らかに私達を捕食対象にしてますね。この魔物。


「ワトリさん、あの毒スライムの弱点って解ります?」


「ああ……あの毒スライムの中心にある核というのか? あれを破壊すれば、毒スライムは倒せる。しかし……剣が届く前に、あの毒の霧でこっちがやられてしまうな」


「……では、魔法は?」


「そうか、やってみるぞ」

ワトリさんが、そう言って、腰に挿している杖を手に取り


「火の力によって、燃え尽きろ!フレアボール!」


ワトリの呪文が発動。杖が一瞬赤く光って、空中に魔方陣が展開された。

その魔方陣から、大きめの火の弾が出現して、毒スライムに向かっていく。

しかし、毒スライムが危機を察知したからか、体の一部を放出して、その火の弾をあっさりと消滅させてしまった。


「っく、駄目だな。魔法が効かない。なら……やはり、剣で核を破壊するしかないか……」

ワトリさんがそう言って、どうやってやろうか……と呟いていたので、私は


「ワトリさん? あの核を破壊すれば倒せるのですよね?」


「あ、ああ」


「では、私が」


「え?」


「これ、借りますね」


そう言って私は、ワトリさんの腰に挿しているサーベルを取る。うん、この重さなら私にでも扱えそうだった。


「お、お母さん!?」


「大丈夫よ、リアネ」

リアネにそう言った後、私は毒スライムに近づいた。毒スライムは、歓喜の表情?を浮かべながら、私に襲い掛かってくる。移動速度はそんなに速くないみたいだったので、直進で襲いかかって来る毒スライムに丸ごと飲み込まれた。

毒スライムの体内は、何というか……感触がとにかく気持ち悪い。

ちょっとずつ肌がひりひりするので、痛くはなかったが、少し痒くなってしまっていた。

どうやら……飲み込んだ物をゆっくりと体の内液で溶かして、獲物を食らうという事が解った。

だが、私には効かない。ここはあの魔王に感謝するべきか迷ったが、いや、別にいいか……と思う事にして、リアネが心配するので、さっさと核を破壊する事にした。

私の力でも核を破壊する事に成功。毒スライムが「キュルーン」とかやたら可愛い感じ音がして、消滅していった。

外に出されると、リアネが


「お母さん、大丈夫!?」


そう心配してきたので


「ええ、大丈夫よ? 心配させたわね? あ、ワトリさん、サーベルお返ししますね」


「あ、ああ……しかしナナさん……本当に大丈夫だったのか? 毒スライムだったのだぞ?」


「はい、ちょっと痒くなりましたが、大丈夫です、私、状態異常無効能力が備わっているので」


そう、何故このような事が出来たのかというと、魔王に女にされた時、魔王が付けてくれた、状態異常無効能力だった。これのお陰で、私には毒が全く効果が無いのである。


「そ、そうか……ふむ……他に魔物はいないみたいだし。先に進もうではないか」


「そうですね」

私がそう言うと、ず~っと黙っていたエリンが


「……ナナさんって……魔法が使えるの……?」


「……いいえ? 私は使えないわ?」


「……そう……じゃあ、やっぱり……私のママじゃないんだ……」


「えっと……エリンのママは、魔法が使えたの?」


「……うん、私にいつも魔法を見せてくれたから……」


「……そう」

成る程、そうなると……この子の母親は、捕まる際に魔法で抵抗したのではないのだろうか?

けど、エリンから聞いた情報では、捕まったと言う事なので、捕まえた相手は、かなりの相手なんだと思う。けど、エリンの母親が、何所にいるのか? 解らない状態だし……

そんな事を考えながら、私達はエルフの里へと急ぐ事にした。

ちなみにさっきの戦闘で、着ている服が少し溶けてました。お気に入りだったのに……今度同じ相手に遭遇したら、別の方法で殺ってやる……とか、思っていたのだった。

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