ワープホールの先に
俺の名前は三木智騎、とある都内の工業高校に通う高校1年生だ。なぜ俺がせっかくの夏休みだというのにクーラーが効いた部屋で某育成RPGをやりながらだらけているかと言うと、暇だからである。友達はいるがそこまで仲が良くないためかなかなか遊びに誘われない、かといって自分から出かけるのも億劫な気がして外にでかけられない。そんな人物が俺なのである。全く情けない話だ、どこぞの俺と同い年の爽やかボーイは女の子とプールとかいってうひょひょいと歓喜の声を上げてるだろうこの大事な夏休みを棒に振るっているのだからな、俺も女の子といろんなところ行って遊びたいさ、だがな、ここでひとつ問題が生じるのだ。それは・・・俺の通う高校は「工業高校」であるということだ。比較的工業高校は女子があまりいないものだ。いても大体の確実で頭が悪いブスばかり、とてもじゃないが遊べない。(まあ、俺も頭が悪いからそんな学校に行く羽目になってるんだが・・)だが、そんな俺にも人生の転機というものが訪れるのであった。
7月23日、夏季休業に入ってから3日が過ぎた。俺はいつもどうり10時くらいに起き、PCを起動させ、ネットサーフィンに営む、「暇だなぁ・・」そうつぶやきながらマウスを動かし、クリック。すると家のチャイムが鳴った。正直、この時すごく嬉しかった。友達が遊びに来たのかと期待してしまったのだ、お恥ずかしい。ドアを開けるとそこにいたのはただの配達のおじさんだった。俺はなんのためらいもなくはんこを押し、中くらいの大きさの荷物を受け取った。「あざしたー」おじさんはそう言うとすぐに次の配達先へ向かった。自分の部屋に戻り俺はその箱を開けた。この時、俺はもう、巻き込まれていたのかもしれない
「なんだこれ?鍵?」箱の中身は鍵がひとつと、その鍵が使えるであろう部屋の住所と集合日時だけが書かれた紙が一枚入っているだけだった。「えーとなになに?○○区ーXーYーZー115に7月24日、朝7時に集合?明日だな・・・てかここで何するんだ?・・・・・・・まあ、暇だし行ってみるか!」なんでもいいから家から出たかった俺はすぐに決断した。俺はこの日、久しぶりに早寝をして、次の日は朝5時に起きた。そして紙に書かれたとうりの場所についた俺は驚いた。「ここって・・・」そこは都内でも有名な超大型マンションだった。鍵を持っていた俺はすんなりと入口を突破し、115号室の前にいた。チャイムを押しても反応がなかったため、鍵を使って家の中に入った。俺は次の瞬間、目を疑った。そこにあったのは大きな、ワープホールであった・・・