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7.5話:『特番 アイドルの素顔を暴露しちゃうよ スペシャル』




「さぁ始まりました。 『特番 アイドルの素顔を暴露しちゃうよ スペシャル』今夜、この番組の餌食になるのは―――― 彗星のごとく現れた清純派アイドル、田崎綾ちゃんで~す」

テレビではすっかりおなじみとなった司会者に紹介された綾は黄色い声援を浴びながら、ステージへと向かった。

「こんにちは」

 綾がそう言うと観客席から笑いが起こった。

「綾ちゃん、この番組が放送されるのは夜なんだから挨拶はこんばんは、でしょ」

「あ、そうでした。 すみません、まだ慣れてないもので・・・ では改めて、こんばんは」

 顔を赤らめながら訂正した。

「しっかりしてよぉ。 じゃあこの番組のシステムを改めて説明するね。僕が綾ちゃんにいくつかの質問をします。 綾ちゃんの答えを聞いてあそこにいらっしゃる占い師のかたが綾ちゃんの本性を暴いちゃう、っていう感じです」

 司会者に紹介された占い師は首から数珠を何列にも連ねていていかにもっていう感じだった。

「では早速質問ターイム。 第一問! まずはお名前、生まれた生年月日、血液型を教えてください」

「結構本格的ですね え~と、名前は田崎綾です。 1993年の5月16日生まれのA型です」

 司会者は驚いたような顔をした。

「え~、まだ17歳ですかぁ。 若いですね」

 司会者のオーバーリアクションに綾は笑みをこぼした。

「初恋は何時ですか?」

 司会者の質問に観客はオーッと歓声をあげる。

「初恋、ですか?そうですねぇ、去年の・・・秋、ですかねぇ」

「へぇ~、結構最近ですね。 あ、もし差し支えなければその方の事聞いちゃってもいいですか?」

 観客からまた歓声があがった。

「はい、いいですよ。 えっと、年は同い年で高校の同級生です。 その人は野球をやってて、確か・・・今日も試合だったと思います」

「ほう、夏の甲子園をかけてですか?」

 司会者は野球という言葉に興味をそそられたらしく、前のめりになりながら聞いた。

「えぇ、今日は決勝戦だと聞いてます」

「聞いてる、というとその彼とはまだ連絡を取ってるんですか?」

 司会者が聞くと綾は首を振った。

「いえ翼とはある約束をして、その約束を果たすまでは連絡はしないって私は決めたんです」

「あの~、あつく語ってるところすみませんが彼氏の名前、出てますけど」

 司会者の言葉に綾はハッとして顔が赤くなっていた。

「あっ!いけない。 ここカットでお願いします・・・」

 綾は申し訳なさそうに言った。

「いや、使いますよ~。 だってこの番組の趣旨はアイドルの素顔を暴露しちゃおう、なんですから」

 アハハ・・・

 綾はその後、翼の試合の事で頭がいっぱいのなった。

(試合、どうなったのかな。 翼、絶対勝ってね)

心の中で強くそう祈った。


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