最終話:Love,Dream,Happiness
はぁ、はぁ・・・
俺はそっと目を開ける。 知らない天井。 ここは・・・どこ?
「翼!気が付いたんだね!!良かった、良かった・・・」
綾?あれ、俺どうしたんだ?
みやびとのデートで綾と再会して、綾は車道に飛び出して車に引かれた・・・ 記憶はここまでしかない。
「あのね、みやびっていう人からこれを翼に渡してって・・・」
それは小さな手紙だった。
『
Dear 翼
元気?なわけないか・・・翼が意識不明の重体だって聞いたから心配だけどきっと大丈夫。 だって翼には綾ちゃんっていう心強いパートナーがいるんだもん。 あの時、僕気付いちゃったんだ。 あぁ、翼は綾ちゃんの事をまだ好きなんだなって・・・悔しいけどお似合いの二人だもん。 きっとうまくいくよ・・・ 僕はこの恋を応援する。
それから僕、夢が出来たんだよ。 あの僕にだよ?!これも翼のおかげだね♪ 今はその夢に向かって猛勉強中! 翼も野球頑張ってね、ってあんなに速い球投げるんだから僕が言わなくても大丈夫か・・・ じゃあ、ばいばい
p.s. 僕に愛と夢と、そして幸せをありがとう
From みやび
』
みやび・・・
きっとみやびはすごく辛い想いをしただろう。 好きな人の恋を応援するなんて俺には出来ない。
みやびの涙でしわくちゃになったこの手紙は俺の一生の宝物となるだろう。
「綾・・・」
体を綾の方に向ける。
「何?」
綾もこっちを向く。
「・・・愛してる」
――――――――――!!
そうだ、思い出した。 あの世での事、そして両親の事・・・
「私もだよ」
二人は唇を重ねる。
綾の唇はしょっぱかった。 これは・・・涙?
「何で泣いてるの?」
「翼だって泣いてるじゃん」
俺は自分のほっぺを触る。
「ほんとだ」
二人は笑い、もう一度口づけを交わす。
そしてゆっくりと一つになった。
あぁ、俺はいったいどれだけの人から愛され、愛してきただろうか・・・ みやび。新藤、坊屋。母さん、父さん。そして綾・・・俺が愛し、愛された人々がいるから今の俺が在るし、これからの自分が作られてゆく。 愛というものに限りはない。 愛は無限の可能性を秘めている。 時には愛も凶器になるだろう。 それでも俺が愛し、俺を愛してくれた人みんなに喜びと、本当の意味での幸せが来る事を、切に願う・・・
紅♥ありがとう!




