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18話:帰還
『翼、もうそろそろ帰らないと皆心配するよ』
母さんは帰るよう促すが、まだここにいたい。
『翼、もう行きなさい。 大丈夫、俺達はいつも翼の中にいる』
父さんはあの時のように俺に頭を撫でる。
『父さん、俺はもう子供じゃないよ』
『うるさい!俺にとってお前はずっと子供だ』
俺の頭をグシャグシャと荒く撫でる父さんの声は震えていた。
『うん、じゃあもう行くね』
俺は両親に背を向け、俺が生きる世界へと歩き出す。
『ありがとう、父さん、母さん・・・』
本当にありがとう・・・
そうして俺は両親と永久の別れを・・・いや、別れなんかしない。 父さんも母さんも俺が想い続ける限り、俺も中で生きてる。 そして俺が二人の事を忘れる事はない・・・
それでもけじめとしてこの言葉わ言わなければいけない。
さようなら・・・愛してる・・・・・




