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俺のステータスが留まることを知らない  作者: 軌黒鍵々


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第7話 絶対回復と剣の共鳴

 【ダンジョン第20層攻略により、第21層が解放されました】


「まさか...」


「レン、何か知ってるの?」


 ユナが怪訝そうに俺を覗き込む。


「……この前、ダンジョンを攻略したときも同じことが起きたんだ。新しい階層が突如として出現した」


「そんな話、ギルドの資料には載ってなかったわよ」


 俺だってこんなことを知ったのはついこの前だ。そして、新しい階層を攻略しなければ地上に戻れないことも知っている。


「ユナ、行こう地上に戻るには――その階層を突破するしかない」


「……最悪ね」


 ユナは吐き捨てるように言った。


「でも仕方ないわね。進むしかないってんなら、腹くくるわよ」


 俺は頷き、足元に開いた暗い階段を下って行った。


 ユナが警戒するように杖を構えた、その時――


 ――ゴゴゴゴゴッ。


 地面が大きく揺れる。石畳が盛り上がり、やがて人型の輪郭を形作っていく。高さ三メートルを優に超える岩の巨体が、鈍重な音を立てながら立ち上がった。


「ゴーレム……!」


俺はすぐさま《鑑定》を発動した。


――光のスクリーンが目の前に展開される。


《名 前》 ゴーレム

《職業》  魔物

《レベル》 30

《体 力》 800

《魔 力》 0

《攻撃力》 300

《耐久力》 500

《素早さ》 10

《知 力》 10

《固有スキル》 【不壊の巨壁】


「おいおい、ふざけんじゃねえぞ...」


 思わず笑ってしまう。桁違いの数値。特に耐久力は、これまで相手にしたどんな魔物とも比べ物にならない。でも今の俺にはユナがついている。


「ユナ! どうにかしてあいつをたおせるか?」


「何言ってるの? 私の職業は回復士よ? 戦闘なんてもってのほかよ」


 こんな時に面白くもない冗談を...。


 ユナが呆れたように吐き捨てたその瞬間、ゴーレムが地響きを立てながら一歩、また一歩と近づいてくる。


「チッ……!」


 俺は慌てて短剣を握り、魔力を込めようと集中する。


――が、手の中の短剣はただの鉄の塊のままピクリとも反応しない。


「……あれ?」


 冷や汗が背を伝う。思い出した。さっき黒掌をぶっ放したばかりで、魔力ゲージは完全にカラだ。


 ――その瞬間、ゴーレムが鈍重な巨腕を振り下ろした。石畳が砕け、衝撃波が俺たちを襲う。


「レン、危ない!」


 ユナが叫ぶと同時に、杖先から眩い光が迸った。


「絶対回復。通常の回復魔法は傷や疲労を癒すだけだけど、絶対回復は違うわ。魔力や武器の強度などあらゆるものを回復させることができる」


 さすがは黒影の朧のメンバーだな。ユナの強さはこのスキルがあってこそだろう。


 ゴーレムは鈍重に見えるが、その一撃一撃は岩をも砕く威力を持っている。スピードは遅いとはいえ、油断すれば致命傷になりかねない。


 俺はゴーレムの巨腕が振り下ろされるタイミングを見計らい、石畳の割れ目を踏みつけながら横へと飛び移った。


「チッ、危なかった。」


 俺は短剣に魔力を込め、慎重にゴーレムへ近づく。その時だった。


「ッ……?」


 ゴーレムの体から、突然、岩の表面が青白い光に覆われた。


「ここで固有スキル発動かよ...!!」


 俺は一瞬、動きを止めた。間違いなく《不壊の巨壁》が発動したのだ。短剣で斬りかかろうとしても、刃先が弾かれる。


「くっ……さすがにこれは……!」


 俺が攻撃の機会を探るため後退しようしたその時、ユナが冷静に俺の横で解説する。


「不壊の巨壁は、物理防御力を圧倒的に強化するスキルよ。でも魔法耐性は強化されない。つまり、物理攻撃ならほとんど効かないけど、魔法や特殊能力なら隙があるってこと」


 瞬間、ゴーレムの表面の岩が崩れ落ちる。


「私の余剰魔力――回復のエネルギーが余った分、自動的に攻撃力に変換されるわ」


 ユナの言葉と同時に、短剣から淡い光が迸った。魔力が余剰分として攻撃に変換され、刃先を通じてゴーレムの装甲に叩きつけられる。


 ――ドゴッ。


 鈍い衝撃音と共に、青白く輝いていた岩の表面が粉々に砕け飛んだ。巨体を揺らし、わずかにバランスを崩すゴーレム。


「来い、今のうちだ!」


 俺は躊躇わず、短剣にさらに魔力を込める。刃先が青白く光り輝き、余剰エネルギーの力が増幅されていく。ユナも杖を握りしめ、回復の余剰魔力を全力で供給する。


 刃を振り下ろすたび、ゴーレムの装甲は粉塵と共に崩れ落ち、亀裂が走る。その間にも、鈍重な巨腕が振り下ろされるが、俺は石畳の割れ目を巧みに利用して避けながら接近を続ける。


 そしてついに、装甲の亀裂を見つける。


 ユナの回復支援によって余剰エネルギーは十分に蓄えられていた。俺は息を整え、黒掌の構えを取る。


 手のひらから漆黒の魔力が迸り、指先で空気を切り裂くようにゴーレムの装甲の隙間へと撃ち込む。


 「――黒掌!」


 衝撃が装甲の亀裂を貫き、ゴーレムの岩の胸部に深く食い込む。鈍重な巨体が一瞬ひるみ、粉塵と共に装甲の一部が崩れ落ちた。


《スキルポイント獲得 合計ポイントが7になりました》


——————————


 《名 前》 ユナ        《名 前》 レン         

 職業・・・ヒーラー      職業・・・戦士

 レベル・・・55        レベル・・・30

 体 力・・・150        体 力・・・50+10(60)

 魔 力・・・800        魔 力・・・250

 攻撃力・・・10        攻撃力・・・15

 耐久力・・・30        耐久力・・・10

 素早さ・・・150        素早さ・・・15

 知 力・・・80        知 力・・・20

 固有スキル・・・確認不可   固有スキル・・・スキルツリー

 所有魔法・・・確認不可    所有魔法・・・鑑定眼、黒掌シャドウハンド    



 

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