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俺のステータスが留まることを知らない  作者: 軌黒鍵々


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第20話

「一段落したし、久しぶりにステーターすでも見るか」


 俺は久しぶりにスキルツリーと自分のステータスを開く。


「スキルポイントはかなりたまってるから何をとるのか迷うな...」


 とりあえず攻撃力上昇を選ぼうとした時、


「自動配分? 新しいスキルか?」


 自動配分。見た感じはスキルポイントを自動で割り振ってくれる意味だと思うが、もしそれが可能になるならかなりありがたい。ダンジョン攻略などで忙しくなったら割り振る時間があまり取れなくなるからな。しかしその分、今自分の持っているすべてのスキルポイントを消費しなければならない。


「スキルポイントをすべて使うのか...。でもこの先のことを考えたら取っておいたほうが良いな」


 俺は自動配分と書かれている部分に意識を送る。


《スキルポイントを全消費して、スキル『自動配分』を習得しました――》


「結局ステータスが上がることはなかったがこれで、いちいちポイントをどう割り振るか悩まずに済むか……」


そんなことを考えながら画面を閉じた瞬間、


「おい、ちょうどよかった。俺たち、本部から任務を依頼されてる」


「任務?」


ゼノは書類を差し出す。そこには『A級ダンジョン攻略依頼』と大きく書かれていた。


「今回は俺たちだけじゃなく、別ギルドとも協力するらしい。相手はランク5位のクロウレイン。聞いたことあるか?」


俺は少し身を引き締めた。A級……それは冒険者としても上位の難易度。しかも他ギルドとの共同任務ということは、単純な力勝負だけではなく、連携や駆け引きも必要になる。


「なるほど……報酬だけじゃなく、情報収集も兼ねてるってわけか」


「で、なんで急に本部から?」


 俺は疑問を口にする。普段、ギルドの活動は自分たちで自由に決められるはずだ。


「ギルドを作ると、本部からの攻略依頼が回ってくるんだ。俺たちはまだ新参で、ランクは最下位だけど……」


「けど?」


「前のギルド、グレンたちのやつらが、この任務を残していたんだ。なんでも忙しくて手が回らなかったらしい。で、その後釜として俺たちに回ってきたってわけ」


 俺は書類を見つめながら、少し苦笑する。なるほど、つまり本部は単純に誰かがやらなきゃならない任務を順番に回しているだけで、俺たちのギルドのランクや実力は二の次ということか。


「……やるしかないな」


 俺は書類を置き、覚悟を決めるように深く息をついた。


「そうだ、ゼノ、ユナにも行っておいてくれ。あと、アルベルトさんにも同行を頼もう。足手まといにはならないはずだ」


「早速ダンジョンへの準備をするぞ」



――――――――――――


 ギルド本部の一室。薄暗い会議室に、革張りの椅子と大きな机が並ぶ。窓から差し込む光が、書類や資料の上で淡く揺れていた。


「今回のA級ダンジョンの攻略についてだが……」


 本部の中年の男性が資料を広げ、クロウレインのリーダーらしき人物――ルカ――を見つめる。ルカは落ち着いた声で返す。


「任務内容は確認済みです。我がギルドの戦力であれば、通常の攻略なら問題ありません」


 男性は少し眉を寄せる。


「しかし、今回は新設ギルド――下位ランクのギルドも同行する。連携の面で不安はないか?」


 ルカは片手を軽く机に置き、冷静に答える。


「正直に言えば、A級ダンジョン攻略に下位ギルドは必要ありません」


 男性は一瞬、驚きの表情を浮かべた。


「だが、同行するのは本部の指示だろう? 無視はできないはずだ」


 ルカは静かに微笑むように首をかしげた。


「分かっています。指示には従います。ただ、戦力としてはほとんど役に立たないでしょう。経験を積ませる意味合いだけです」


 男性は資料を机に置き、ため息をつく。


「なるほど……やはり、連携は君たちクロウレインに任せるしかないか」


ルカは頷く。


「こちらとしては問題ありません。下位ギルドがいても、私たちは攻略を確実に遂行します。必要であれば、彼らを指導する程度に留めます」


部屋の空気は少し張り詰める。クロウレイン――ランク5位のギルド。そのリーダーであるルカの態度は、冷静さの中に自信と計算高さをにじませていた。


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