フロム・ダックス・ティル・フンド
イタチと勝負?
上半身パーツのダックスと
下半身パーツのフンドをつなぐ胴体パーツ
いくつも連結できるから調子にのってたら
不思議な胴長犬があらわれた
うにゃーんってのびる
伸縮自在な猫の胴体パーツ
蛇腹式のネコーディオンとちがって
こっちのはちぢみはしないから
フロム・ダックス・ティル・フンド
その連結されたパーツ数は
すなわちおどろきの全長へと直結する
胴体パーツぬきに組み立てて
みじかいボディでちょこんって まえ脚とうしろ脚を
そろえられるのもかわいいんだけど
やっぱりそこは浪漫仕様!
手持ちの胴体パーツをありったけ
つなげてみたくなっちゃった
ねえ あんたのほうにもあまってない?
キャラメルのおまけでついてたやつ
あたしはみっつ みつけたよ
こうして こうやって
志と悪ノリをともにしたあたしたちは
ついに ついに ついぃぃにぃぃい(でれれん!)
フロム・ダックス・ティル・フンド
その胴体で惑星を一周することに成功したのだ
その姿はあたかも あかたも
土星や木星をうらやましく感じていた地球が
ついに輪っかを手に入れたかのようだね
胴長犬もその達成感に
さぞかし嬉しそうな顔をしているかと思えば
何故だか なんとも微妙な表情
だけど それでもしかたなさそうに
地球を一周して 目のまえにあわられた
じぶんのおしりにぴょこんてしたしっぽを
しぶしぶ くわえてみせてくれたんだ
おぉ! いま 胴長犬は
地球を抱くおおいなる環となる!!
フロム・ダックス・ティル・フンド
おのれの尾を食む蛇にも似たところから
この形態に名づけるとしたらイヌボロス
フロム・ダックス・ティル・フンド
イヌボロス・形態
あたしたちの胴長犬は
ひとつの究極のすがたを結んだかわりに
あたしたちのひざには
けっして おさまらない存在になってしまった
やっぱり飼いやすいのはミニチュアだってば
胴体パーツもつなぐ数はひとケタにおさえとこう
浪漫より現実をとったあたしたちは
新たなダックスフンドをおむかえして
ひざにのっけたり いっしょにお散歩したりして
めいっぱい愛情をそそいでやる
うん 長さはこのくらいがちょうどいいや♡
だけど あたしたちはけっして忘れることはない
あたしたちの馬鹿げた浪漫が
うみだしてしまった究極形態
あたしたちとダックスフンドたちの棲む
碧い地球をおおいなる環となって
この瞬間も 抱きつづけてくれている
おのれの尾を食む一匹の胴長犬のことを
フロム・ダックス・ティル・フンド
イヌボロス・形態
あんたのことはけっして忘れたりしないよ
ひさびさにこうゆうの描けました。