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一ノ瀬さん家の日常①  作者: 碧川 亜理沙
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6月21日

悠「……」

愛「悠さん、顔が怖いです」

悠「うむ」

透「あ、悠。今日の放課後……うわぁ、なんて顔」

悠「こんな顔」

愛「せめてもう少し表情筋使おう? 無表情怖すぎます」

透「なに、返ってきたテストそんなに悪かった?」

悠「……マジで数学赤点」

透「数A? あれは仕方ないよ。クラスの半分以上赤点って言ってたし」

悠「そう言う透は、余裕そう」

愛「大丈夫だよ! 何とかなるよ!」

悠「適当な応援ありがとう」

透「あ、それで追試大変かもだけど、文化祭の準備もよろしく」

悠「……鬼」

透「帰宅部の運命だよ。頑張ろ」


追試は嫌ですよねぇ



* * * * *


母「……はぁ」

父「ん? どうかしたのか」

母「最近雨が多いじゃない? そろそろ冬物の布団とかまとめて洗濯したいのよね」

父「梅雨だからな。仕方が無いさ」

母「ジメジメしててカビ生えそう」

父「……地味にリアルな例え」

母「こういう時は、パァーっとしたいわね」

父「んー……子どもたち連れてどこか行くか?」

母「でも最近、みんな何かしら用事あるって。連れないわねぇ」

父「あいつらも大きくなってきたんだ。それぞれのやりたいこととか、やることがあるだろ」

母「それはそうだけど……ちょっと寂しいわね。親離れって」

父「それはそうだな」


大きくなっていく我が子たち、微笑ましいけど少し寂しさも感じます

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