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洗礼

「グオッホン」


「しょっくんらは、今日からこの魔導医学部一年生です」


と全身ピンクの小柄なおじさんが言う。


気がつくと教室のようなところにいた。同じように座っているのは50人ほどだ。


「なんでこんなところに?死んだはずじゃ?」


ピンクのおじさんが咳払いをする。


「ちみ、うるさいぞ」


「しょっくんらは、誇りを持って真摯な態度で学生生活を送るように


今日は新入生の説明会をします。


今から10分後に体育館に集合して下さい。」


体育館では教師が20人ほど並んでいた。



ピンクのおじさんが喋り出す。


「それではしょっくんらにはまず、それぞれに魔道書year noteの使い方について教えようと思う


まずはYear noteと心の中で唱えながら自身の魂の形をイメージしてみてくれ」


しっかりと目をつぶり念じると


ッポン


という音とともにyear noteと書かれた分厚い本が出てきた。


すぐ近くににいた教師が


「おおもう出せたのか今年の一年は優秀だなあ。


どれどれ見せてごらん」


といい確かめると、悲しい目をしてこういった。


「応援してるよ」


と言い去っていった。


え!?どういうこと。俺のノートそんなにダメなの?


「しょっくんらのyear noteはまだ何も書き込まれてない状態です。しかし、しょっくんらが試験に合格すれば、書き込みが増えていき、そのyear noteのスペルを唱えると世の理を超える、魔法が生まれます。


その魔法を使い、それぞれモンスターを狩り世の中の役に立ってください。試験は毎週1000ページほどの暗記で講義は出ても出なくても成績さえ良ければ問題ありません。それでは次の試験は2週間後!解散!!」


そしてyear noteに講義の日程が刻まれる。


先生方がいなくなると、急に何百人もの上級生が入ってきて、新入生に対して部活の勧誘をし始めた。



すぐさまその場は新入生勧誘会場と化す。


何百人もの上級生がイノシシの様に新入生に突進してきたのだ。



「ねー君ー。部活入ってよー」


と巨乳のお姉さん。


「こっちの部活入ってよーせめてパーティだけでも参加しなよー」


と美少女。


なんだこのハーレムは。人生初のハーレムきたー!医学部入って良かったです神様。ありがとう。


部活とはいわば、ゲームでいうジョブスキルのようなものらしい。


持っていれば独自のスキルが身につくようだ。


例えば、テニス部なら剣術スキルが、野球部なら棒術スキルが、ダンス部などはダンサーのサブ職業が習得出来るようだ。


他にも柔道部は寝技スキルが、スキー部などは滑りスキルがつくようだ。


いづれにせよ、モンスターとの戦闘において重要なのは体力。もちろん率先して参加した方が良いのだ。


また、何らかの部活に入っていないと、卒業モンスター討伐旅行に行けなかったり、ぼっちになったりするみたいだ。


しかしこれは勧誘というレベルではない。


もはや、たちの悪いストーカに囲まれたと言っても良い。


勧誘を無視するもたちまちに捕らえられ、ついには2週間連続で毎日パーティの予約を入れられてしまう。


そして2週間パーティ三昧楽しんだのだが、ついに地獄が訪れた。

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