プロローグ
見切り発車です。
暖かい目でご覧ください。
「君、リア充って分かるかな?」
ん?誰だ、この人?ここ、どこだ?俺、誰だ?
「君はウキラ、という名だよ」
ウキラ?それが、俺?
「あんたは、誰なんだ?」
「天使、女神、なんとでも呼んでよ」
スラッとした体型、ボン、キュッ、ボンが整い、腰まで長い金髪。
ぞくに言う、美人というには、可愛さが残る顔。
こんな人があの世界に居たら絶対、モテてただろうな。たぶんケイカにも…
ん?誰だケイカって?あの世界って、どこだ?
「記憶がハッキリしてないね、ドンマイ!\(^-^)/」
なんだコイツ、結構ウザいな。
しかし、なんなんだ。ここは?
真っ黒でもないし、真っ白でもなければ、赤でも青でも黄でも緑でもない。
ここには…
「色が無いんだよ。」
「色が…無い…?」
「あまり気にしない方が良いよ。
そんなもの視るのは脳も初めてで、軽いパニックだろうから」
確かに、ちょっと…気持ち悪い。
俺は天使を見ることに集中した。
「で?リア充ってなに?」
「リア充って言うのはリアルに充実している奴等のことだよ、クソ、カス」
なにがあったのかは、触れないでおこう。
「そういうことじゃなくて、リア充がなんだって?」
あぁ!っと納得のいく顔をして、手をポンッと打つ姿がなんとも似合っている。
って、なに言ってんだぁ、俺?
「あなたはリア充にならないと、いけませ~ん!」
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「何だって?」
色のない世界で俺はただ、立ち尽くすしかなかった。