第三部隊 VS 最後の四天王
百地、小太郎、ジンジャー三兄弟が率いる第三部隊は複雑に入り組んだ迷路の様な通路を走り抜けておりましたのよ。
「なあ百地の叔父貴よ、この道でホントにあってんのかよ?」
ジンジャー三兄弟の長男、イーが百地に訪ねましたの。
「ああ、間者の報告では間違いは無い筈じゃよ」
百地の言葉に、三兄弟の次男アルと三男のサンはホントかよ、と微妙な視線を送りましたの。
「‥‥‥! 百地様!」
小太郎が叫ぶと同時に殺気を感じた先頭の五匹が左右に散りましたわ。
五匹が居た場所には、顔以外を機械の体にした一匹の巨大なサバンナキャットが佇んでいましたのよ。
「‥‥‥なんと巨大な猫なんじゃ!」
百地がサバンナキャットを見て叫びましたわ。
その横で、ジンジャー三兄弟がサバンナキャットを見ながら震えておりましたの。
「義兄貴! ゼロの義兄貴だろ! 何なんだよその体は!」
長男のイーがサバンナキャットをゼロと呼びながら叫びましたの。
「敵性生物確認、排除モードニ移行、デリートヲ開始スル」
無機質な言葉が返ってきましたわ。
「そんな、義兄貴があんな事になってるなんて‥‥‥」
ジンジャー三兄弟がもっふもっふ団に参加した理由は、街の荒くれ者時代に世話になった義兄貴を、解放軍として戦い捕虜になってしまったゼロをクリムゾンキングダムから救い出す為でしたのよ。
「クリムゾンナイツ四天王ゼロ、始動スル」
第三部隊と最後の四天王【殺戮人形】ゼロの、悲しき戦いが始まる。




